その定義はじゃっかん複雑でまず以下を定義します。
- データセンタのIT機器利用率 (ITEU)
- IT 機器のエネルギー効率 (ITEE)
- PUE
- グリーン電力利用率 (GEC)
DPPE = (IT機器稼働率×IT機器の総能力)/(DC総消費エネルギー-グリーンエネルギー)
= (IT機器の実利用量)/(商用電力利用量)
もっときちんとすると
DPPE = ITEU * ITEE * 1/PUE * 1/ (1-GEC)
= (IT機器利用率 * IT機器の総能力) / (DC総消費エネルギー-グリーンエネルギー)
つまり、クリーンでない実際の電力に対する実際のITの出力に対する比率となります。
では他にもPUEを改善するして提案されている指標をみてみましょう。その2つはDCePとCADEです。
DCePはグリーングリッドで検討されています。その定義は簡単で全電力に対するデータセンターの有力な出力で、(有益な出力)/ (全電力消費)と書けます。DPPEとの違いは
- 電力の出所(クリーンかどうか)を考慮しない
- DCePは有益な出力ののみを考慮
CADEはMcKinseyとUptimeが共同で提案しており、定義は以下です。
CADE = ファシリティの効率 (FE) * アセットの効率 (AE)
- FE = ファシリティのエネルギー効率 * ファシリティの稼働率
- AE = IT のエネルギー効率 * IT の稼働率
これもDPPEになんとなく感覚的に近いですが、全く同じではありません。
どの指標を取っても完全ということはなくて、長所もあれば短所もあります。DPPEを世界標準としてプロモートするなら、グリーングリッドのような団体と協議を重ねる必要があるでしょう。色々な考え方があり1つの指標だけが正しくデータセンターでのエネルギー効率を評価できるとは限りません。
私見ながら、現在まで日本は米国のスタンダードをやみくもに受け入れてきたので、ここらあたりで独自の見解を日本の外へ提示して議論を始めるのはとても良いことです。現実は英語により発表・議論できないと日本語ではその威力は小さいと言わなければなりません。
原文ここ。
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