2010年8月21日土曜日

Greenpeaceがfacebookの新しいデータセンターを批判

Facebookはこの1月に4億人のユーザからlこの7月のわずか7ヶ月で1億人増やして5億人としました。この急成長をサポートするためオレゴン州の中央部にデータセンターを建設しています。第一段階(13700平米)の建設が完了しないうちに、第二次の建設(14900平米)を表明しました。この場所が再生可能エネルギを使わない石炭による発電のため、Greenpeaceが噛み付きました。これに対してはFacebookはこれに対して、オレゴン州は気候も良く、温度が上がらないため、チラーを使わないいわゆるwater side economizerを使用しているので、エネルギ効率が良いと反論しています。

しかし、その当のGreenpeaceのデータセンターがクリーンエネルギを使用していないことが判明しています。再生可能エネルギだけでデータセンターの要求を賄うことは不可能です。そうなると排出権を買っていればという事になるのでしょうが、筆者には免罪符を買っているようで、排出権を買っていればそれで良いというのは納得できません。

2010年8月19日木曜日

アメリカの新幹線

今日のCNNにアメリカでの新幹線の導入の記事が出てました。交通省が8000億円の資金を提供して31州に新幹線を引くというものです。場所はここ。(地図はクリックで拡大)



カリフォルニアではSFからLAですが、今のアムトラックに乗るとSJからLAで約10時間かかります。車で走れば5-6時間。東京ー大阪より少し長い感じです。飛行機だと50分程度です。何時ものことですが、全体として車に使うガソリンよりも少ない量のオイルで 電車を走らせることができるということです。但し、全工程を300KM以上で走れるわけでもなく、190KM程度の区間も結構あるみたいです。それに、8000億は最初の工事費で全工事費をカバーできるわけでもないとか。カリフォルニア州は殆ど破産しているので、そんな工事費が出せないような感じです。

なんせ、国が広すぎる。それとやっぱり国民の大部分が自分の好きなときに自分の馬で出かけるというメンタリティですから、これってうまくいかないのか。リニアのことも書いてありましたが、日本の場合JR東海は最初は名古屋までしか引かないんですね。東京ー大阪を結構行き来する身としては、残念ですが。。。。。

2010年8月18日水曜日

レタス畑のその後

なんせ家庭菜園は初めてで、しかもレタスがある程度大きくなったらどうなるがなんか知りません。こんなに寒いのにしっかりレタスは育ち今塔のようになってます。(写真はクリックで拡大)


これが更に育つと花が咲いて実がなるようです。今のところ食べきれていません。ここが一杯なので横に作った小さな畑でも成長してこんな感じ。



更に捨てておいた芋まで芽を吹きました。


自給自足の生活をおくれるのもそう遠くない将来かと。。。。。。。

2010年8月12日木曜日

米国の停電時間

日本の停電は年間約4分です。米国ではかなり頻繁に落ちます。だから、米国のスマートメータは送電や配電のインフラを整備することも含みます。ここが日本と大いに違うところ。米国も地域によってまちまちです。最近のCNNに載っていたデータを基にグラフにしました。(クリックで拡大)一般的に東海岸が悪いようです。


一番停電が少ないのは、シカゴのあるイリノイ州の西側の中西部(アイオワ州とか)の92分で最悪は ニューヨーク市のある大西洋中部の214分です。これって殆ど4時間。今年の夏はニューヨーク市内は記録的に暑くてエアコンがガンガン使われて電気が足らないそうです。その上この地域のインフラは老朽化して最悪だそうです。筆者のいるカリフォルニアは全国平均といったところでしょうか。でも、この地域でも毎日どっかで電気が落ちてます。1989年の地震の際はまる2日停電して本当に苦労しました。

原文ここ

2010年8月10日火曜日

データセンター内の電力配電

このブログを始めた2年ほど前は、データセンター内の電力配電は直流にしようという気運がありましたが、いつの間にかしぼんでしまいました。最近これを推進しようとする会社とまたこの分野の専門家のNTTファシリティさんと会って、この分野まだ死んでないことを発見しました。それでついでと言ってはなんですが、EPRI のDennis Symanski氏と会ってインタビューしました。詳細は英語版を見てください。

彼によれば、2006年にサンでおおがかりな実証実験をした際に直流による配電は効率が良いことが証明されたと。その後も地道な努力が続いており、例えばは接続端子がULやFCCの規定に合格するようなこと、実証実験の後作られた直流電力パートナーズには100社以上が参加しており、月1で電話会議をしているそうです。100社のうちにはヨーロッパや日本の会社も含まれているようです、100社のうちアメリカの主な会社はLBNL, EPRI, EMC, IBM, HP, Oracle (以前の Sun 側), Intelです。更に APCさえ含まれています。APCは直流に関しては懐疑的なペーパーを幾つも発表していました。英語版日本語版

直流配電に関して、「ヨーロッパやテレコムは理解があるが、一般のデータセンターをそうでもないのでは」と聞いたところ、 「電話局と一般データセンターとの違いはだんだん小さくなっている。ATTはiPhoneや iPadから飛んでくるIPパケットを処理しなければならない。」との回答だった。しかも、最近IBMがシラキュース大学のデータセンターを建設する際、すべて直流電源にしたそうだ。このあたりでも11月に大手のデータセンターが全て直流だというものを発表するそうです。


以下出典エコロジーエクスプレス社 (クリックで拡大)






原文ここ

2010年8月7日土曜日

スマートメーターよ。私のデータはどこじゃ?

4月15日にスマートメーターが設置されて、60-90日の間に1日に何回かの検針データが見られると思ってました。90日に近くなった頃にPGE(こちらの電力・ガス会社)のフェースブックに「どうなってんるじゃ」と載せました。そうしたら、90日待てということで。90日経っても何も起こりません。4月5月6月7月の電気料金を見ると5月には上がったものの、6月7月は下降しており、去年と比較しても同じような額で、同じような使用量です。この一ヶ月単位の消費量は以前から金額と共にPGEのウエブで見ることができます。

また、 スマートメータにはZigBeeのチップが入っておりここからデータを飛ばして近くの電信柱の上の収集ノードで集めることになってますが、四方の電柱を見てもそれらしいものが設置された形跡もないし、PGEのトラックがうろうろしているのも見ません。ちなみにPGEのトラックってこんな感じで。(写真はクリックで拡大)



また、家の裏庭にはこんな電柱が敷地内にドデーンとあります。他の家の用事でもPGEの作業員が「ゴメンヤッシャ」と言って入ってきます。ここは西部ですから、関西弁。



どうも色々と情報を総合すると、まだメータからデータを集めてないみたいな感じです。一体いつになったら?

原文ここ

2010年8月4日水曜日

Marten Mickos氏インタビュー

Marten Mickos氏インタビューを発表します。



筆者は約3年半氏がCEOをしていたMySQLの日本市場進出のコンサルをしました。直接Martenと仕事はしていませんが、何回も会っています。その後MySQLが東京に店を開けて、筆者のコンサルは終わりました。その後は会っていませんでした。MySQLがSunに買収された際、彼はMySQLを離れてその後どうするのかと思っていたら、今年の3月にクラウドのプラットフォームをオープンソースで提供するEucalyptus社のCEOになりました。当初の資金導入も終わり少し暇になったかなと思い、時間を貰ってインタビューすることにしました。以下は編集したインタビューのまとめです。

Qは筆者の質問で、 AはMartenの答えです。

Q:Eucalyptus社のビジネスを端的い言うと以下のようなことか。オンプレミスのクラウドを作るためのオープンソースのツールやユーティリティを提供している。全てのコンポーネントは自前か他のオープンソースを利用している。更に、色々なオプションをサポートできるようになっていて、様々なhypervisorもサポートでき、UbuntuやCentOSなどの主なLinuxのディストリビューションもサポートする。更に、Eucalyptusで作ったクラウドはAWSと大部分コンパチで、VMを相互のクラウド間で移動可能だ。
A:大体正しい。我々はオンプロミスのクラウドを作るためのプラットフォームを提供している。エンタープライズ版はXen, KVMおよびVMwareの仮想化をサポートする。

Q: エンタープライズのカスタマーをあげることができるか。価格はCPUの数で決まるのか。
A: 大手企業や政府関連機関などが現在のカスタマーだが、相手の合意なしでは名前を明かすことはできない。ライセンスはコア毎で、コアあたり$300だ。

Q:オンプロミスのクラウドはなんだ。それはプライベートのクラウドとは違うのか。
A: オンプロミスのクラウドは貴方のサイトで貴方のハードのインフラ上で作動する。プライベートのクラウドは1つの会社のためにだけ使用されるクラウドだ。全部とは言わないが、大体この2つの語句は同義語として使用できる。

Q:ライセンスの形態はなにか。
A:GPL V3だ。

Q:誰がコードを開発して、メイントランクにコミットするのか。コードのコピーライトは持っているのか。他からのコントリビューションも受け付けるのか。
A;我々は自分でコードを開発するし、コピーライトも持っている。しかし、 他からのコントリビューションも受け付ける。

Q:なんか、 MySQLの時とよく似ている。
A:そうだが、MySQLの時は古いデータベース業界でディスラプティブな動きを目指した。Eucalyptusは新しいクラウドの市場で新しいものを創造する。

Q:貴方はオープンソースの支持者だ。貴方はRackspace がしたことを支持するのか。つまり、Rackspaceはクラウドのオープンソース化をめざすOpenStackを発表した。NASAのNebulaプロジェクトはEucalyptusを使っていて、彼らのコードもコントリビュートしている。ということは、EucalyptusもOpenStackに含まれるのか。
A: Rackspaceのしたことは素晴らしい。でも、Eucalyptusは含まれていないと思う。我々のライセンスはGPLだけれど、彼らのはApacheだから。オープンソースではコードを見て、使い、変更してまたディストリビュートする。クラウドの世界では常に新しいプロジェクトや会社が作られている。

Q:しかし、オープンソースで誰でもがなんでも出来るというのであれば、どうやって競争に勝つのか。
A:オープンソースのおかげで、色々な自由選択が広がるのは問題ではなくて、恩恵だと思っている。今日我々のコマーシャル・サポートを必要としないユーザが何千人も我々のコードを使用している。しかし、ミッション・クリティカルなサイトでは我々のサポート、バグフィクスや機能強化を必要としている。我々のユニークなところはスケーラブルで、安定した製品を提供していることだ。

Q:AmazonはXenというオープンソースを使いながら、APIやファイル形式は独自のものを使っている。これはオープンソースをクローズドソースに閉じ込めたようなものだ。これについてはどう思うか。
A:これはオープンソースの持つ力を良く表現している。今日、オープンソースは多くの主なインフラの設置に必要だ。Amazonはライセンスの規定内でオープンソースのスピリットに従ってビジネスを行っている。

Q:Rich Wolski氏(ファウンダー)はどんな人か。典型的な研究者か。
A:とんでもない。 典型的な研究者はこんな有益なものを生み出さないし、ましてビジネスを起そうなんて思わない。

Q:クラウド・コンピューティングはエネルギー効率が良いか。
A: そうだ。効率が良い。しかし、どのコンピューティングもある程度のエネルギーは消費する。クラウドではリソースの使用効率が高い。また、しばらくアイドルになるサーバーは停止することがえきる。

Q:その反対はどうか。許容量以上の負荷がきたらどうするのか。幾つかのクラウド間で付加分散するのか。また、その時の問題は。
A: クラウド・コンピューティングにはクラウド・バーストがある。これは負荷をダイナミックに1つのクラウドから他のクラウドに移動させるものだ。それはかなりまだ先のことだ。セキュリティ、認証、遅延の問題を解決しなければならない。

Q;どこのマーケットが重要か。
A:アメリカ、ヨーロッパ、中国と日本だ。

Q:アメリカ以外のマーケットでなにかしているか。
A:最終的にはこの4つのマーヶットに進出したいが、今はアメリカで手一杯だ。

Q:ところで、今シリコンバレーのカフェーで話をしているが、 Eucalyptusをシリコンバレーに移動する気はないのか。(筆者注:現在のヘッドクオーターはサンタバーバラ)
A:クラウド・コンピューティングのご時世、会社のヘッドクオータがどこにあっても関係ない。CEOがいるところがヘッドクオーターだ。

 Q:それは、エアフォース・ワン(Air Force One)みたいだ。大統領が乗った飛行機がエアフォース・ワンになる。
A:その通りだ。今はこのカフェが Eucalyptus oneだ。ここで、CEOとしての決断を下すことができる。会社の決断は様々な場所でまた様々な人によってなされる。Eucalyptusでは皆はチームとして働く。この例を引くのであれば、全ての社員がいる場所も考慮しなければならない。

Q;MySQL時の貴方で印象深かったのは、たとえが非常にうまかったと言うことだ。たとえば、同じ飛行機に乗っていれば、ファースト、ビジネス、エコノミーのどの席に乗っていようと目的地には同時に着くと、MySQLとOracleのデータベースを比較した。 Eucalyptusやクラウドでこういった例えはあるか。
A:色々と考えてるが、まだない。



もう数年も会っていなかったが、Martenは同じフリエンドリなナイスガイだ。色々とリサーチするとMySQLと Eucalyptusには幾つかの共通点がある。どちらもオープンソースの会社でその商用版もある。MySQLはバーチャルカンパニーとして運営されており、それってクラウドとも言える。
クラウドの人々はクラウドの下にはデータセンターがあることを忘れがちだが、彼は良く理解している。

原文ここ

2010年8月3日火曜日

データセンターの効率メトリック

先日のデータセンターダイナミックスのコンファレンスで、ちらりとデータセンターの効率メトリックの話がでました。未だ、PUE以外に確として指標がありません。そのPUEですら色々と揺れてますが。。。

メトリックは色々な要素を考慮します。これを図で示してあるのが私の注意を引きました。Zahl Limbuwala氏とそのスライドです。(写真はクリックで拡大)
 
 Zahl Limbuwala氏


ここで注意を引くのが、結構有名なCADEがなく最近日本で発表されたDPPEが入っていることです。どうも、英国では結構DPPEは有名なような。。。。。

原文ここ