再生可能エネルギーといえば、ソーラー、風発電、潮力発電、水力発電などがあります。地熱発電というのはあまり議論されて来ませんでした。
前にも述べましたように、米国のデータセンターでの電力消費は伸びる一方で、2000から2006年の間に2倍になり、2006年では全米電力消費の1.5%となりました。このままなにもしないと、5年後の2011年には更に2倍になってしまいます。そうなると、新たに10の発電所が必要になります。この事態を解決するには:
- 電力消費効率をあげ、電力消費を抑える
- 新たなエネルギー源を求める
更に、水力を除くと他の再生可能エネルギーは2-3倍のコストがかかります。これが問題でした。地熱発電は地中の熱と水蒸気を利用して、タービンを回して発電するもので、殆どどこでも可能であり、またコストも現在のエネルギーと殆ど同等の値段です。しかし、場所によっては水蒸気の量や勢いにばらつきがあります。
Googleは地熱井涵養(Enhanced Geothermal Systems)を採用しています。これは、地中の熱い岩石に水を通すことで、水蒸気を発生させます。これだと、むらがなくなります。Googleはこの関係の会社は研究機関に10億円程度を投資しています。図はGoogleのシステムの簡単な説明です。水を地中に入れて熱い岩石で水蒸気化してタービンを回して、また循環すうという図です。
地熱を利用した発電でデーターセンターをまかなうプロジェクトはアイスランドで予定されていましたが、未曾有の経済危機の中現在は中止されています。
これを利用できる他の国は日本です。しかし、地熱を利用できるところが多く国立公園や国定公園と重なり、法的に掘り返したりできません。また、近くに温泉などがあるところが多く、地元住民の反対が多くなかなか進みません。しかし、EGSであれば必ずしもそういった地域を選択することもなく、今後期待できると思います。