2010年5月29日土曜日

NTTファシリティーズさん、なかなかやりますね。

5月半ばの講演でNTT Facilitiesさんの前座を勤めました。その後この講演の参加者の皆さんは筆者も含めて大型バスで三鷹のNTTの研究所へ。そこで、データセンターのエネルギー効率化を図る3つのプロジェクトを見学しました。
  1. 地震のシミュレーター
  2. 流体解析
  3. 温度・湿度調整が効く環境
(写真は全てNTTファイリティーズ様のご好意によるものです。なお、以下の写真はクリックすると拡大します。)
    地震のシミュレータ:地震のシミュレータといっても、ソフトでお茶を濁すというような柔なものではなくて、大掛かりなシステムです。その大きさを示す写真です。


    更に、地震は縦揺れと横揺れが複雑に混在しています。実際の地震の情報をセンサーで取り込み、それに応じて水平と垂直のアームを動かして地震の動きを再現します。

     垂直と平行のアームに注目

    このシミュレータを使って、揺れがきても潰れないIT機器の開発などに使用されます。

    流体解析:空気の流れを制するものはデータセンター制します。このプロジェクトは冷気通路を封じ込めることで、冷却効率を上げます。封じ込めをしない通路と比較すると一目瞭然です。

     写真は封じ込めのない通路で温度を見る参加者

    環境コントロール部屋:空調の装置は屋内と屋外の2つのユニットから成り立っていますが、外の温度や湿度によって動作状況が変化します。それを自由にコントロールできるのがこのプロジェクトです。温度は零下20程度から50度まで設定できます。ツアーをした日はこの部屋は真冬の札幌(零下14度)にセットされてました。説明する方もされる方もあまりの寒さに5分ともちませんでした。

     寒い部屋

    この写真は全てNTTファシリティーズさん提供です。情報管理は仕方がありませんが、写真を見ただけではとても同様なものを開発はできません。ものづくりの技術とノウハウや地震の情報を正確にソフトで再現するなんて世界中どこの国でも出来ません。日本の皆さんもっと自信を持ちましょう。

    おまけです。ツアーの後の一杯。最高です。

    NEDOさんの米国でのSmart Gridでのデビュー

    先日川崎のNEDOさんを訪問して日本のsmart gridの予定などを聞いて来ました。その話はここ。 今週日本でお会いした森嶋様がこちらのsmart gridのパネルセッションでパネリストとしてNEDOや日本のsmart gridへの取り組みなどをお話になりました。

    パネルは大勢だったので、それぞれのパネリストの話が終わって会場から質問がでるのかと気にしていたら、結構質問がありました。

     アメリカのパネリストに囲まれて

     

    発表するNEDOの森嶋氏

    前に報告したほかに、NEDOおよび 日本のSmart gridへの取り組みの基本的な方針をお話になりました。日本はsmart gridが多くの標準から成り立っておりまた、世界各国が協調して進めることの必要性を強調されました。会場からの質問は、その姿勢を確認するものや、日本政府と地方自治体との関係を聞くものなど幾つかありました。

    日本の裏にある日本人の顔が見えた瞬間でした。パネルが終わった後もあちこちで日本のsmart gridの話が囁かれていました。「日本がこんなことを本当にやっているのか」というものや、「日本が言うことは信用できない。世界との協調とは言え、日本発を押すんだろう」とか、とか。今までに色々なコンファレンスに出ていますが、良いも悪いも含めて現在の日本のプロジェクトの話が普通のアメリカ人の間で話題になったことはありません。悪口でも無視されるよりはずっと良いです。

    この後昼食の席で森嶋様にもっとNEDOは情報を発信してくださいとお願いしておきました。森嶋様、ご苦労さまでした。

    Vint Cerf氏、Internet とsmart gridを語る


    今週のConnectivityWeekの最大の目玉はVint Cerf氏でした。この業界で彼を知らない人はいないでしょう。Smart gridはICTの応用分野と考えられていますが、今後全てのオブジェクトに「知恵」がつき色々な情報を発信し受信します。それらの情報はinternetを通じて拡散します。人間が介在する場合もあれば、人以外のオブジェクト同士が情報を交信して、自動的に決定をくだすこともあるでしょう。こういう時代になれば、今のInternetのスケールが莫大的に発展します。今までは関係のなかった、電力網(送電網、配電網)、家庭内ネットワーク、商用ビル、工場などを含みます。こういった新しいInterentの状況とそれによって繋がるオブジェクトを「internet of things」と呼びます。

    Vint Cerf氏の話はそれについてです。60分のヴィデオを撮りました。

     原文ここ
     

    2010年5月21日金曜日

    追記:PGEのスマートメータに関するレポート


    カリフォルニア州の公益事業監視団体の命令により、とうとうPGEはスマートメーター事業の詳細を一般に発表させられました。そのレポートはネットからダウンロードできます。このレポートは667ページで事業の最初の2006年8月から2010年4月末までの詳細が記されています。これは今後スマートメータを展開する電力会社には非常に参考になる情報を含んでいます。


    メータ設置のレポートはここにあります。


    原文ここ

    2010年5月17日月曜日

    nedoのスマートコミュニティ・アライアンス

















    森嶋誠治氏〔左)と坂氏

    スマート・コミュニティ・アライアンスの詳細を聞きにNEDOさんに行って来ました。
    • 森嶋誠治氏、エネルギー・環境技術本部、スマートコミュニティ推進室 主査 スマートコミュニティ・アライアンス事務局
    • 坂秀憲氏、エネルギー・環境技術本部、スマートコミュニティ推進室 スマートコミュニティ・アライアンス事務局
    のお二人にお話を聞きました。
    • 現在までに全部で324社 (最初287 社で後に37 社追加) がスマート・コミュニティ・アライアンスのメンバーに参加しています。この数だけ見ても、日本でのスマートグリッドへの興味が高いことが分ります。
    • ニューメキシコでの実証実験は2010年から2013年まで続きます。2o10年度は大分用意に費やす予定です。
    • プロジェクトは実証実験という形式です。
    • 実証実験終了の際インフラをどう始末するか等の詳細はまだこれから決定されることです。
    • 次の4つのワーキング・グループ(WG)があります。
    1. 国際戦略WG:日本企業の国際展開を促進
    2. 国際標準化WG:国際標準化の獲得
    3. ロードマップWG:技術のロードマップの策定
    4. スマートハウス:スマートハウス情報活用基盤西武フォーラムで情報インフラを検討
    原文ここ

    2010年5月15日土曜日

    質問


    皆さんはどういう人ですか?組織になじむ人ですか?それとも人と違うことをする人ですか?写真はビルの入り口が2つあります。左の入り口は普通のドアで右はなにやら大層な入り口です。アポまで時間があったので、入る人がどっちの入り口を選ぶか見てました。大部分は右の大層な入り口を選びました。反応も遅く最悪の解を選ぶ人はサラリーマン向きでしょうか?左の簡単入り口を選ぶ人はずるがしこいのでしょうか?

    私は当然左の解です。日本では右の解でないと生きていけない?

    もっとスマートメータに関する問題点


    とうとう、カリフォルニア州の公益事業委員会がPGEに命令して全てのスマートメータに関する計画書やインストレーションのドキュメントを公にするように命令してその情報がでました。そのドキュメントはここで見れます。いよいよ秘密のベールに包まれたスマートメータ計画が白日の元にさらされます。 猜疑心の塊の筆者にとっては興味しんしんです。

    原文ここ

    2010年5月14日金曜日

    昨日のGreen IT Expoでの講演









































    NTT ファシリティの井上様の講演

    昨日のGreen IT Expoでの講演です。NTT ファシリティの吉田様のご活躍により100名を超える皆様に参加頂きました。 私が前座を務めた後NTT ファシリティの井上様が講演なさいました。私が米国市場の動きや傾向を発表した後、NTT ファシリティの実際の技術や運用の話となり自画自賛ではありますが、良いセッションだったと思います。

    この後NTTの武蔵野研究所に場所を移して、3件の最新技術を見学することが出来ました。許可がでればその内容を書きたいと思います。

    2010年5月12日水曜日

    今回の日本行き

    今東京です。今回の予定はこんなです。
    • Green IT EXPO での発表エスカレートする電力と冷却の需要~米国データセンターの傾向と対策~
    • NEDO で最近のスマート コミュニティ アライアンスに関して質問
    • CHAdeMO 協会とのミーティング (急速充電)
    • スマートグリッドの記事に関する打ち合わせ
    原文ここ

    2010年5月10日月曜日

    北欧グリーンIIのコンファレンスでデータセンターのエネルギー効率化のパネルのモデレータをしました。






















    4月28日の北欧グリーンIIのコンファレンスでデータセンターのエネルギー効率化のパネルのモデレータをしました。パネリストが5人と少し多く、時間も60分から45分に短縮されたので、じゃっかんきつかったです。コンフェレンス全体の写真集はここ

    パネリストは
    • Isaac Kato, 上級副社長兼最高財務責任者, Verne Global (アイスランド)
    • Kimmo Pentikäinen, 環境情報ディレクター, Elisa Corp. (フィンランド)
    • Sindre Kvalheim, 最高経営責任者, LocalHost (ノルエー)
    • Eric Teetzel, manager, グリーンエネルギープログラム・マネージャー, Google (米国)
    • Dennis Symanski, シニア プロジェクト・マネージャ, EPRI (米国)
    Verneはアイスランドでデータセンターを建設中で、全てのエネルギーは水力と地熱で賄っています。ElisaはPUE1.0以下の結果を発表。LocalHostは地下に作った鉱山みたいなところのデータセンターの話。GoogleとEpriはどこにでも通用するエネルギー効率化を発表しました。

    原文ここ

    2010年5月6日木曜日

    久々の投稿。NASAのコンテナベースのデータセンター







































































    写真は上から郵便局。

    NASA Amesは独自の郵便区分の1つ。次にコンテナ型データセンターはこれです。もうバッジがないので、ビジター用のバッジで。次の写真は有名なハンガーを後ろにした建物。

    2000年から2002年まで、NASAのAmes研究所の研究結果を商用化するということで、NASAのキャンパスのセキューでない方にいました。その建物の写真はこれです。久しぶりなんで、うろうろして写真なんぞ撮ってしまいました。