日米で同じ言葉が必ずしも、全く同じ意味や概念にならないことがあります。もちろん、題名にあるマンションという言葉は嫌いですが、ここまで一般に広がった言葉を無視は出来ません。その他、「野球」と「ベースボール」は違うものだと良く言われます。この違いを1992年の「Mr. Baseball」という映画がコミカルに描いている。まだ見ていない方はご鑑賞されることを薦めます。
アメリカのスマートグリッドは主にインフラを改善して年間無駄にしている送電を改善することが主です。日本は第二次世界大戦の敗北で焦土となり、インフラが再構築されて、米国よりも電力事情が良いです。これは一部には国土が狭いことや政府からの規制などにもよります。それで、以前にも書きましたが、日本のスマートグリッドは各家庭の屋根に取り付けたソーラーパネルからの太陽光発電と電気自動車に限られていると言ってもあまり間違いとは言えないでしょう。
今回の日本訪問で中央電力の中村社長とお会いしました。写真ー上。中央電力は電気を消費者の元に取り返して、電力へのアクセスをもっとオープンにしようとする会社です。. http://denryoku.co.jp/ 日本の場合、電力会社がかなりのところを握っているため中央電力は電力会社やビルの管理者があまりコントロールをしない場所から切り込んでいます。それは集合住宅であるマンションの電気管理と電気メータ検針と請求書の発行です。電気管理は漏電や空調の最適化などを含みます。現在集合住宅では、電力会社がそれぞれの家庭に設置された電気メータを月に一度検針に行きます。一軒・一軒回るのは結構大変です。中央電力はこの検針を代行します。電力会社はその集合住宅の大本のメーターを見るだけですみます。 マンションの管理会社やマンションの組合は電気のこういった部分には介入せず、むしろこういったサービスを有りがたがるようです。
米国で現在進行中のスマートメータは日本ではまだ実験的に行われているだけです。日本の電力事情は非常に良く、米国のような電力不足はありません。そのため、PG&Eが行っているような節電に対してのリベートプログラムなどは存在しません。そもそも、そういった概念がないようです。電気は公共料金の一部として大いに規制はされていますが、それぞれの地域では独占企業として電気を端から端までコントロールしています。中央電力はこの支配を破るスペースからこの支配を打破して行きたいようです。中村社長は当初米国は進んでいるので、むしろ中国に市場を求めて市場調査しましたが、国のコントロールが強すぎて参入する機会を求めることができませんでした。米国の状況を説明して現在日本の政府の一部と日立などが協力して実験的にスマートグリッドを展開しているニューメキシコ州のプロジェクトに参加することをお勧めしておきました。このブログも今後日米双方のスマートグリッドの進捗をレポートしていきます。
2009年11月20日金曜日
日本のスマートグリッドはマンションからか
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