2009年12月18日金曜日

グリーンITから見たデータセンター


グリーンITを定義するのは非常に難しいです。まず2つに分けられます。1つはITそのものをグリーンにすることと、2つ目はITを使用して他のものをグリーンにすることです。2目はどうも範囲を決めることが難しいしので1つ目のものだけをここで考えます。また、オフィースでのグリーンITと言えば、PCを使用していない時は眠らせるとか、電源の交流・直流変換率、e-wasteなどの話だけであまり進歩がありません。それd、現在green ITといえば、グリーン・データセンターとなっているわけです。

現在問題になって来るのは、温室効果ガスの排出規制です。米国以外では、データセンターへの温室効果ガスの排出規制が現実見を帯びてきました。Digital Realty Trustはデータセンターへの規制に関してあちこちで、声を上げています。下院による「温室効果ガスの排出規制とトレード」案の通過、大統領による連邦政府関連の建物に関して温室効果ガス排出の計画書を提出することを命じました。さらに、米国の環境庁はCO2が有害物質だと宣言しました。

他の2つの傾向としては、
  • アウトソースするデータセンター
  • 新しい市場の台頭
です。

資金繰りが苦しいエンタープライズは、自前のデータセンターを新たに建設する資金がなく、直ぐに利用できるアウトソース・データセンターは魅力的で、その需要はうなぎのぼりです。クラウドも実は、実際にはアウトソースされたデータセンターで、privateクラウドを実装できる。同じデータセンターにクラウドの設置があれば、リソースが足らなくなったら、そのクラウドへアクセスできる。非常に複雑になってきたクラウド市場で、クラウドの定義や実装を理解することは段々困難になってきている。

2つ目の傾向としては、温室効果ガスの規制から、電力消費を計測する会社が大発展するでしょう。今数個ある会社は廃統合されるでしょう。多くは合併・吸収でなくなると思います。

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2009年12月17日木曜日

クラウドとManaged serviceのパネル


Tier1の最近のコンファレンスからですが、「クラウドとManaged serviceのパネル」に関して報告します。

まず、抽象化のレベルとして、実際の箱物のデータセンターを抽象化すると、バーチャル・データセンターとなり、それを更に抽象化すればクラウドになります。クラウドはなにも1つのデータセンターで実現される必要はありません。その時の電力事情(地域毎、コスト、需要・供給)なんかを加味して、1つまたは複数のデータセンターで実現できます。

現在まで、エンタープライズはクラウドを見守ってきましたが、最近になってホストされたprivateクラウドが現れてきました。クラウドは今まで仮想化と一体で語られてきましたが、粒度を気にしないのなら、必ずしも仮想化を使用しなくても、伸縮性は確保できます。

サクラメントのRaigingWireとデンバーのViaWestという2つのデータセンターは同じデータセンター内で、コローケーションとクラウドサービスを提供しています。ケージでのコンピューティング力が不足した場合、クラウドを頼ることができます。ViaWestの場合は仮想化を利用して集合住宅形式でバーチャルマシンを共有するサーバー上で実行します。RagingWireは仮想化を使用せず、IT機器をプールから必要に応じてアサインします。この場合、サーバー等は独占します。この方がセキュリティ的には強いでしょう。確かに、マシン丸ごとの移動ですから、粒度は仮想化しているよりも粗くなります。

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2009年12月16日水曜日

サンタクララ市内のクリスマス飾りつけ



またこれで、誤魔化している?クリックで拡大。

以下の部分と写真を追加
同じ家ですが、昼間の様子。やはりこれは夜見るのが良い?

エンタープライズのデータセンターに対する要求

最近のデータセンターのコンファレンスのパネルの1つに参加して来ました。データセンターをアウトソースしているエンタープライズはわずか5%程度だそうです。たった5%と諦めか、市場拡大のチャンスが大きいと見るか。それで、この前のコンファレンスで、エンタープライズを説得できるだけのデータセンターの要素は何かについて書いています。

議論されたことをランダムに箇条書きで。
  • 設計も大切だが、いかに運用するかが一番大切
  • それに関連して、保守やその記録やオーディットは大切
  • それぞれの、プロセスの定義やそれに応じて仕事をするように訓練すること
  • ありとあらゆるものの常時のモニターの必要性
  • 問題が起きて、データセンターが停止することは、絶対にないとはいえない。しかし、問題が起きた時にそれぞ隠さず、オープンに処理すればカスタマーは見捨てない。問題が起きたことよりもそれをどう扱ったかが重要。
最近それぞれのデータセンターの冗長性を最小に留めろ(つまり、Tier IIIやIVを廃止して、全部Tier IIにしろ)という議論があるが、このパネルの議論を聞いていると、口では簡単に言えるが実際としてはどうなんだろうかと思う。まだ、Tierの話はこれからだ。

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2009年12月15日火曜日

Tier1でのQuality Techの発表















Quality Techは株式を上場していないデータセンター運営社の中では一番大きいと言われています。以前訪問して、データセンターも見学しましたが、書く機会がありませんでした。

社長のMark Waddington氏が3つのビジネスに関して発表しました。なかなか、興味のある情報です。

エンタープライズ・ビジネス
  • 面積465-2323平米程度
  • 0.5-3MW
  • 使用電力を別途チャージ
  • 5-10年のコントラクト
  • 6-18ヶ月を掛けて実装までに計画
  • 本社は160km以上離れている(自動化を望む)
  • 変更のコントロールや文書化を望む
コローケーション・ビジネス
  • キャビネットやケージ
  • 面積9.3-93平米
  • 2-3年の契約
  • 実装までに1-6ヶ月の計画
  • managed servicesを同時に利用
  • 本社は160km以内
  • 契約に流動性を求める
Managed services
  • ネットワークサービス(コローケーションのカスタマは殆ど100%利用)
  • モニター
  • ネットワーク管理
  • クラウドコンピューティングに興味
  • データサービス(ストレッジ、アーカイブ)
これは、Quality Techの場合だが、ここから多くを学べる。データセンター運営社はクラウドを取り込み新しいビジネスとする動きを感じる。

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最近のコローケーションやホールセールのデータセンター市場


巷は不景気です。しかし、コローケーションやホールセールのデータセンター市場は元気です。簡単にいうと、データセンター建設には経費と時間が掛かります。不景気なため、データセンター建設の資金繰りが難しいです。このため、コローケーションやホールセールのデータセンター市場が元気です。

最近のTier1社のコンファレンスでの興味深い情報です。


  • quater毎の成長は4-5%で、年に直すと22%
  • 電力密度は思ったほど伸びなかった。ラックあたり2.4kwだったのが、20kwになると言われたがそうはならなかった。
  • データセンターの電力消費が大きいので、悪者扱いをされることが多い。しかし、一般的に大きいデータセンターの方が効率が良い。だが、こういうことはあまり報道されない。
  • 186-465平米以下のデータセンターの場合、アウトソースするほうがよい。
  • コンテナ型は広がらず
  • 仮想化やクラウドでデータセンターがなくなるという嘘の情報。仮想化だけでは、サーバーの数を減らせない。まだ浸透していないことと、全てのサーバーが仮想化できるわけではない。クラウドを実装するデータセンターが必要。
写真はTier 1のResearch Director兼副社長のDan Golding氏

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誰が一番サステイナブルか?


以前Newsweekが米国の一番グリーンな会社を特集しました。500社のうち大体1割がITの会社でした。そのうちしかし、本当にサステイナビリティ報告書を発行しているのはそのうちの半分程度です。最近この分野の専門家に聞きました。彼の意見によるとハードの会社はハードである製品を製造する際に色々と環境に及ぼす影響を考えたり、周辺住民やメディアからの圧力を感じるので、自然とサステイナビリティに注意が向くようです。

これに反して、ソフトの会社は元々、論理的で物理的に存在しないものを製造しているので、あまり環境に影響を与えているとう感覚がないので、サステイナビリティに関して反応が鈍いだとか。

ソフトの分野で非常に成功しているソフトの会社の親会社はハードを主に製造しています。親会社はこの500社に数えられるだけでなく、素晴らしいサステイナビリティ報告書を発行しています。子会社の方は上層部はあまり興味がないようです。これは、子会社の人と話を聞いて調べた情報ですので、信憑性は高いです。

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OSIsoft訪問
















最近米国でも、温室効果ガス排出に対する興味が高まっています。そのため、私の見るところ電力消費やその他のリソースを計測する会社はこの波に乗るのではないかと思います。最近OSIsoftという会社に行ってきました。プロセス・コントロールを主体に30年前に設立され現在も創始者がCEOのままです。

前に訪問したArch Roch社は可能な限り、IPを推奨していましたが、ビル管理システムの分野では自前の計測機器や方法で囲い込むため標準がありません。それで、OSIsoftはそれに対応するため425以上のプロトコルやデータ形式をサポートしていましす。戦略的には、ソフトの計測層を開発してアプリケーションやその上の層はカスタマーやパートナーに任せるという戦略を取ってます。

プラットフォームはMSのWindowsです。写真は上から、
VP Sales, EMEA (Europe, Middle East and Africa)のMartin Otterson氏とその下の2人はoperations DirectorのMike Gallagher Prajesh Bhattacharya氏。

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2009年12月11日金曜日

最近さぼってます。

寒くてサボってます。明日ちゃんとしますので、ご勘弁を。
他のブログで今日のところは。。。。ここ。 以下はbartの電車がSan Leandroの駅に入るとこです。
bartの情報はここその後は有楽町の駅の南を新橋に向かう電車







2009年12月8日火曜日

シリコンバレーの雪



いやああ。。。寒い。昨日の晩からの雨は回りの山では雪になったようです。平地でも東や北では雪だそうで。。。。。

上の写真は未だに開発が再開されないDupont Fabros社のデーターセンター予定地から見た。東の雪を被った山。

2009年12月4日金曜日

クラウドの専門家、Tim Crawford氏


Tim Crawford氏はData Center Pulseという業界団体の他の団体との交渉に当たるポジションについています。以前Dean Nelson氏と話をした際に紹介されました。 以後色々と話をしてきました。最近会ってクラウドの現状について話す機会がありましたので、その要約をここに書きます。
  • クラウド提供会社の数:クラウドを提供するのに、下から上まで全部所有して実装する必要はなく、遅延やdisaster recoveryを考えると数箇所にDCを建設して運用するのが肝要です。
  • Virtual machine(VM)のポータビリティ: 
  • ティアIIIとIVを削除: 現在のDCはそれぞれに冗長性を持たせてありますが、VMのポータビリティも含めて、複数のDC間で冗長性を持たせます。これで、DCのティアIIIとIVは必要なくなります。
  • クラウドへのアクセス:日本のブロードバンドの状況は米国に比較して、格段上です。クラウドのインフラは米国が上です。中々うまく行かないものです。
  • クラウドの現状:ほとんどどのクラウドのコンファレンスでも、何時までもクラウドの定義を議論していますが、結論がでません。クラウドの理解するのは、実際にクラウドを扱っている人の話を聞かないとだめなようです。
  • クラウドのビジョン: クラウドが大切なのは、それがどういう影響を企業の内部情況に影響を考慮して、ワークフローやビジネス・プロセスを変更することが肝要。

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2009年12月3日木曜日

IBMのクラウドのコマーシャル

日本でこのコマーシャルを見て、びっくりしました。 まだご存知ないかたはコマーシャルはここから見れます。コマーシャルのテキストはここにありますが、それを取り出すと:
  • 女性:クラウド・コンピューティングって何ですか?
  • IBM(男):クラウドとは、ビジネスに革新と新たな可能性をもたらす、
  • IBM(女):ITサービスの新しい利用形態です。
  • 子供:どういうこと?
  • IBM(女):クラウドなら、
  • 賢者:eメールも、
  • ソフト開発者(男):ソフトウエアの開発も
  • ビジネスウーマン:企業間連携も、
  • IBM(女):できるんです。
  • 赤いイスの女性:クラウドが、
  • IBM(女):世界中で始まっています。
  • 賢者: 安全で、
  • 赤いイスの女性:オープンで、
  • ソフト開発者(男):柔軟な、
  • IBM(女):クラウドを。
  • IBM(男):IBMが、実現します。
  • タイトル&NA:地球を、より賢く、よりスマートに。
IBMのイメージを上げるコマーシャルなんでしょうが、山の手線の電車でこれを見るとなんとも変な感じです。

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2009年12月2日水曜日

クラウドへのアクセス







簡単に言うと、米国はクラウドが進んでいるけれど、クラウドへのアクセスが悪いです。企業を除けば、おそまつな状況です。先日日本へ行った時、親戚の家でPCの反応が遅いというので、スピードチェックをしたら、なんと1.15Mbps。。。。。元々の接続が1.5Mbpsで月3000円程度。サポートに連絡して聞くと、40Mbpsにすると月に4300円とか。早速、アップグレードしました。上の表(クリックで拡大)はNTT東のDSLの値段表です。

アメリカの状況は本当に悪いです。家は3Mbpsで月$39.99(4000円弱)でオフィースは1.5Mbpsで月$29.99(3000円弱)です。

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2009年12月1日火曜日

データセンター建設場所の要点

























データセンター建設場所の要点は1と2は電力供給とネットワークへのアクセスです。あるブログでは、2つの意見を紹介しています。一方はグリーン電力を提供できるところに建設する。もう一方はそれは現時点では、あまり可能性が高くないので、ビジネスに近いところとしています。

再生可能エネルギー供給可能な場所は大概、田舎でそこに建設するのであれば、新たにファイバー回線を設置する必要があります。幾らエコとか地球にやさしいとか言っても、ビジネス的に意味のないことは実現不可能でしょう。

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