以前OpSourceのCTOのJohn Rowell氏にOpSourceのアウトソースのビジネスについて聞いたことがあります。今回はChief Marketing OfficerのRichard Dym氏とアジア太平洋のビジネス開発担当副社長のKoss Yokota氏と会ってOpSourceの最新のサービスのOpSource Cloudについて聞きました。
写真はRichard Dym氏とKoss Yokota氏。クリックで拡大。
どの会社でもそうですが、その会社のことを知るのに一番良いのはウエブページを見ることです。しかし、製品やサービスが複雑になるとちょっと見ただけでは、分かりません。それで、Dym氏が短いがよくまとまった概要を話してくれました。
OpSourceの元々のビジネスは3つのレベルでアプリケーションをスムーズに実行させるサービスを提供することです。
3つのレベルとは:
- テクニカル – サーバーなどの必要なインフラをコーロケーションで提供
- アプリケーション – 問題なく実行されるようにチューニング
- ビジネス – メータリングやCRMを提供
10月5日に最新のサービスのOpSource Cloudが発表されました。Dym氏は 「Amazonは確かにcloudの会社の中で一番リードしているかも知れないが、エンタープライズのレベルのカスタマーは少ない」と述べました。これは、セキュリティ、性能、コントロールがエンタープライズで使用されるには、弱いからだと言うことです。 OpSource Cloudはエンタープライズが必要とするこの3つの条件を満たすと言います。
以前に述べましたがCloudは場所とコントロールによって以下の4つに分類できます。
- Publicで外部
- Publicで内部
- Privateで外部
- Privateで内部
Private cloudで容量が足りなくなれば、cloud burstingと呼ばれる手法で外部のcloudを利用し必要な容量を確保します。OpSourceが提供するのはPrivateで外部であるcloudです。これには、基本料金のような最低の費用が掛かるのでしょうか。OpSourceは基本料金は取らず全く使った分だけに課金します。これはカスタマーに取って最良ですが、OpSourceにとってはどうなんでしょうか。Privateで外部のcloud でどの様なレベルで電力やIT機器を用意すれば良いのでしょうか。
Dym氏は事前にIT装置と電力の要求レベルを予測するのは困難だが、そのノウハウを持っていると述べました。更に、このcloudのサービスはNTTデータセンターで実装されており、NTTは必要に応じて電力を提供してくれるそうです。そんな都合の良い話があるのかと思っていましたが、NTTはOpSourceの出資社だったんですね。 納得。
このインタビューで非常に興味をそそられたのは以下の2点です。
- Privateで外部なcloudが既に実装されている。
- Privateで外部なcloud はエンタープライズのカスタマー用である。
今までprivateで外部のcloudの話は聞いたことがありますが、本当に実装されているのを見たのはこれが始めてでした。これが、実現すればcloud computingはエンタープライズで採用される日も遠くないかも知れません。
最後にOpSource はAmazonやRackspace の様に自前のデータセンターを持たないでcloud computingを実装しています。そのため、諸般の事情に合わせて好きな地域のデータセンターと組んでcloudを提供できます。データセンターの建設や運営や保守に掛かる時間や費用を気に掛けることもなく、コローケーションのEquinixや NTTに任せることができます。 以前のブログでcloud computingを提供できるのはせいぜい5社(IBM, Microsoft, Yahoo, Google, Amazon)くらいだろうと書きました。 それは、巨大なデータセンターの建設を始め、巨大な資本が必要となるからです。しかし、OpSourceの方法を取ればDigital RealtyやTerremarkその他の大きなコーロケーション提供データセンター運営社のデータセンターを利用して、巨大な資本がなくてもcloud computingを実現することが可能となります。
原文
ここ。