2009年11月25日水曜日
今週は不規則運転です。
Thanksgivingと日本から帰って来たのが重なり、今週は不規則なペースになります。データセンターの話の代わりに他で書いているブログへのポインターを。
これさえ知っていれば、絶対にベンチャーで失敗しない(かな?)
2009年11月24日火曜日
データセンターでの計測について、更なる考察
先進的なデータセンターは計測を開始しています。無線のセンサーを設置して温度、湿度、気圧、電力消費を計測します。最近のSVLGのコンファレンスでも幾つかの実証実験が示されました。PGEでは計測が即電力消費の削減に繋がる証拠をしめせればリベートプログラムを計測にも拡張する用意があるようです。
色々と問題はあるようで、EPAのデータセンター用Energy StarはUPSで電力消費を計測するで良いとなっています。また、数社ある計測ベンダー間の製品の違いがもう一つ良く分りません。いっそうのことChill-OFF(冷却ベンダーを集めて、同じ条件で冷却能力を検査して、結果をそのまま発表)のようなことを計測でもやれば良いのかも知れません。
原文ここ。
2009年11月21日土曜日
さようなら、Mark Bramfitt氏
Mark Bramfitt氏はPGE (Pacific Gas and Electricity)のデータセンターエネルギー効率化のスターでした。年末にPGEを離れて独立します。彼はデータセンターのエネルギー効率化にはかけがえない人でした。色々な統計データを電力会社の立場から提供してくれました。
前に書けなかったデータをここでカバーすると:
- PGEは現在までにリベートに $7M を支払った。7億円程度.
- PGEの努力でエネルギー消費は 7 MW削減 (1 MW 約750世帯で消費される電力)。 全部で5000世帯以上分。
- 2010年から2012年までにリベートは$50M(約50億円)を計上している。
- カリフォルニア州ではデータセンター運営社がクライアントのケージにメーターを設置して、使用に応じた分の電力を請求すると、これはリセールと見なされて、州法違反となる。
- エネルギー効率をVARやSI経由では売れないことが判明。彼らからみるとグリーンITは商売の邪魔。
- グリーンITは大企業に比較して中小企業は動きが鈍い。
- PGEは現在thin clientでリベートのプログラムを検討中。
- 電力消費を測ることでのリベートは計測とエネルギー効率の因果関係をはっきいさせることが出来ると実装できる。
原文ここ。
2009年11月20日金曜日
日本のスマートグリッドはマンションからか
日米で同じ言葉が必ずしも、全く同じ意味や概念にならないことがあります。もちろん、題名にあるマンションという言葉は嫌いですが、ここまで一般に広がった言葉を無視は出来ません。その他、「野球」と「ベースボール」は違うものだと良く言われます。この違いを1992年の「Mr. Baseball」という映画がコミカルに描いている。まだ見ていない方はご鑑賞されることを薦めます。
アメリカのスマートグリッドは主にインフラを改善して年間無駄にしている送電を改善することが主です。日本は第二次世界大戦の敗北で焦土となり、インフラが再構築されて、米国よりも電力事情が良いです。これは一部には国土が狭いことや政府からの規制などにもよります。それで、以前にも書きましたが、日本のスマートグリッドは各家庭の屋根に取り付けたソーラーパネルからの太陽光発電と電気自動車に限られていると言ってもあまり間違いとは言えないでしょう。
今回の日本訪問で中央電力の中村社長とお会いしました。写真ー上。中央電力は電気を消費者の元に取り返して、電力へのアクセスをもっとオープンにしようとする会社です。. http://denryoku.co.jp/ 日本の場合、電力会社がかなりのところを握っているため中央電力は電力会社やビルの管理者があまりコントロールをしない場所から切り込んでいます。それは集合住宅であるマンションの電気管理と電気メータ検針と請求書の発行です。電気管理は漏電や空調の最適化などを含みます。現在集合住宅では、電力会社がそれぞれの家庭に設置された電気メータを月に一度検針に行きます。一軒・一軒回るのは結構大変です。中央電力はこの検針を代行します。電力会社はその集合住宅の大本のメーターを見るだけですみます。 マンションの管理会社やマンションの組合は電気のこういった部分には介入せず、むしろこういったサービスを有りがたがるようです。
米国で現在進行中のスマートメータは日本ではまだ実験的に行われているだけです。日本の電力事情は非常に良く、米国のような電力不足はありません。そのため、PG&Eが行っているような節電に対してのリベートプログラムなどは存在しません。そもそも、そういった概念がないようです。電気は公共料金の一部として大いに規制はされていますが、それぞれの地域では独占企業として電気を端から端までコントロールしています。中央電力はこの支配を破るスペースからこの支配を打破して行きたいようです。中村社長は当初米国は進んでいるので、むしろ中国に市場を求めて市場調査しましたが、国のコントロールが強すぎて参入する機会を求めることができませんでした。米国の状況を説明して現在日本の政府の一部と日立などが協力して実験的にスマートグリッドを展開しているニューメキシコ州のプロジェクトに参加することをお勧めしておきました。このブログも今後日米双方のスマートグリッドの進捗をレポートしていきます。
2009年11月19日木曜日
データセンターストラテジックスでの私の発表
データセンターに関する情報は多岐に渡り、数多くありますので、なんらかの仕分けが必要です。これには第一層: 仕様や要求にあたるもの。第二層:設計や運営に関するもの、最後に第三層:それぞれの装置や技術などです。
時間の関係で、第一層の発表は、規制、認定とメトリックに関してのみ述べました。温室効果ガス規制はヨーロッパや日本が米国より進んでいます。米国の規制とトレード法は今年は廃案になるようです。しかし、議会の承認なしに施行できる(連邦政府の組織に限る)法律をオバマ大統領は宣言して、2020年までにどの程度、削減できるのかを報告させることにしました。
認定に関しては、ティアー、LEEDとEnergy Starです。ティアーは日本版が作成されるなど興味のあるところですが、米国ではティアー3と4は意味がないと言う議論が起こっています。それぞれのデータセンターの冗長性はやめて、冗長性はデータセンター間で処理しようというものです。データセンター用のLEED(エネルギー効率の高い建物)は2011年を予定しています。データセンター用のEnergy Starは2010年に設定されるようです。
第二層に関しては、cloud computing、データセンターでの温度を上げることや外気冷却について述べました。
第三層に関しては、エネルギー効率の高いサーバー、ITとビル管理システムとの連携や動的に電力を管理する方法に関して述べました。
原文ここ。
2009年11月18日水曜日
誰がデーターセンターを運営すべきか
このパネルでも同様の話がありましたが、果たしてこれを推奨している人々の実際のデータセンターでは必ずしもこうはなっていません。組織を変えてIT側とファシリティ側を統合するというのは考えているよりはかなりの政治的や問題もあり、トップからの強いリーダーシップが必要です。
結論としては日本のデーターセンターでの問題は米国のものと同じだということです。
原文ここ。
2009年11月17日火曜日
データセンター ストラテジックス 東京コンファレンスーその2
日立の澤本様
日本の方はアメリカが全てに渡って日本より進んでいるという感じをお持ちの様ですが、必ずしもそうではありません。日立さんのプリゼンを聞いていると米国での最新の技術や手法に比較して全く遜色がありません。日立さんの強みはITとファシリティ側どちらも製品を持っていることでしょう。
シェアー#1のJP1を利用してITとファシリティ側を一括管理。それとモジュール形式でITと冷却を必要に応じて展開しています。ラック当たりの電力消費が5kWを超えてくると、2重床による冷却は不可能となり、このような方策がないと効率よく冷却できません。
原文ここ。
2009年11月15日日曜日
2009年11月14日土曜日
データセンター ストラテジックス 東京コンファレンスーその1
Spencer Denyer氏(写真2目)の開会宣言の後、日本の責任者のKevin Walker氏〔3番目の写真)の挨拶がありました。Walker氏の日本語は素晴らしい。PSHoldingsが日本市場を重視していることの表れでしょう。
今度は主催者のPSHoldingsのCEOのRon Varma氏と話す機会がありました。写真4番目。右の人です。
朝はどちらかというとチュートリアル的なものと組織の紹介でした。最初は独立行政法人の産業総合研究所の関口様〔写真5番目)によるキーノートで、内容はエコ度を測るメトリックの話と最近の動向としてのCloud computingでした。
続いて、The Green Gridの日本支部の坂内様(写真6番目)によるGreen Gridの活動の紹介でした。PUEの現在の状況や無料のツールの話でした。
最後は日本データセンター協会の福田様(最後の写真)による協会の紹介でした。日本の電力状況を考慮したティアーの話やIPv4からIPv6への移行の必要性等とお話になりました。
続く。。。。
原文ここ。
2009年11月13日金曜日
2009年11月12日木曜日
今日のデータセンターのコンファレンスでのお話
- 規制(温室効果ガス規制など)
- テイァー(最近個々のデータセンターで冗長性を持たせずに、複数のデータセンターで冗長性を)
- 外気による冷却
- cloud computingとその影響(千載一遇のチャンス)
原文ここ。
2009年11月11日水曜日
Arch Rock社訪問記
Arch Rock社訪問記はかなり内容をまとめて、短くします。東京に来ると忙しいというか。。。。
Arch Rock社はSynapsense, Sentilla, OSISoft, Synicastと同じ分野の計測会社です。SynapsenseとArch Rockはセンサーを持ち自分で集めたデータを整理して表示します。簡単にこの2つを比べるとSArch RockはIPを主に使います。Sentillaも一部センサーで集めますが、OSISoftと同様既に集められてデータを集積して整理します。
しかし、これだけの情報では一体どの会社が頭1つ抜けてくるのか分りません。EPAのデータセンター用Energy StarではまだUPSで電力消費量を測ることになりそうです。これが示すのはまだこの市場が育っていないことを示しています。しかし、かなりの数があり今後この市場が成長して来るというのは容易に予想がつきます。
写真は上からCEOのRoland Acra氏とデータセンターコンサルタントのTom Canning氏
原文ここ。
私のサステイナビリティとデータセンターの記事
私のサステイナビリティとデータセンターの記事が載りました。英文ですが、簡単にデータセンターでの電力消費の問題を解説して、これは電力不足や単なる経費節減ではなく、企業全体のサステイナビリティとしの一部として取り上げられべきだと述べています。英国や日本(東京)での温室効果ガス排出コントロールの動きはデータセンターへの規制がそこまで迫っていることを暗示しています。
記事へのリンク。
今週のデータセンターのコンファレンス
- Digital Realty Trust Cooling Seminar in San Francisco
- DatacenterDynamics in San Francisco
- Next Generation Data Center (NGDC) in San Francisco
- Data Center World in Orlando
- 2009 SVLG Data Center Energy Efficiency Summit in Sunnyvale
- Northern California AFCOM meeting (Yahoo Data Center Cooling Technologies Discussion) in Sunnyvale
- Critical Round Table meeting in San Jose
- Interviews and tours with data center professionals
原文ここ。
2009年11月4日水曜日
エコな電車Caltrain
これは2時7分の電車が故障して、プラットフォームを2時37分発の予定の電車のプラットフォームに変更した時のとっても、エコな表示変更の様子です。
2009年11月3日火曜日
Newsweekによる米国でエコな500社
Newsweekが最近米国でエコな500社というのを発表しました。500社の内、49社がいわゆるテクノロジーの会社です。上位5社のうち4社までがテクノロジーの会社です。1位HP,2位Dell、3位Intelで5位がIBMです。この49社のうちサステイナビリティのレポートを発行していない会社は19社です。そして残りの30社の内2社は長い間アップデートしていません。そして28社のうち5社のレポートはあまり褒められた状態ではありません。それで、最後に残った23社はかなり詳細のレポートを毎年発行しています。
中には、結構著名な会社も評価が高いわりにレポートを発表していない会社もあります。例えば、GoogleとかYahooとかです。
また、サステイナビリティのレポートを発行している会社の間でみ標準となるテンプレートがないため、情報の提供の仕方がまちまちです。今後サステイナビリティの情報の提供が義務づけられると思いますが、現在はまだ過渡期だと思います。
原文ここ。