2009年5月30日土曜日

Smart Gridのご紹介
















写真(上)はSilicon Valley電力がsmart meter用にWiFiのAPをセットしているところ(提供Business Journal) 同じ残されたAP(写真下)はCupertinoではそのまま放置されている。


最近Smart Gridとやかましいですが、Ciscoの参入報道などで大きく盛り上がってます。更に、Stimulusパッケージでもそれに対する予算があり、益々ヒートアップするばかりです。(このブログの後ろにNYのJetroさんが米国のエネルギー状況をメールマガジンで配信を始めるという情報も付けました。)

まずこれがなにかということを説明する簡単な文章がないかと探したところ、エネルギー省が発行している48ページのドキュメントがありました。リンクは原文にあります。ちと長いですが、全部活字でなく適当に絵など入っているので、実質20数ページでしょう。smart gridはなかなか複雑なんで、あまり系統的ではないですが、色々な観点から述べて行きたいと思います。機会があれば、もう少し分かりやすい記事をどこかに投稿しようかとも思ってます。

非常に簡単に言うと、双方向の電力システムというところでしょうか。今まででは、生産社から一方的に消費者に送られていた電力を消費者側の情報も加味できるということでしょうか。更に、新しい電力も簡単に配電網に組み入れられるとか、消費者が発電した電力も配電システムに取り込むことができます。

今までは発電した電力は簡単に貯蔵できないので、直ぐに消費する必要があります。でも、数年もすれば貯蔵できる技術が実現するでしょう。色々な技術がありますが、面白いのは電力を違い形態のエネルギーに変換して、必要に応じてまた電気に戻すというものです。例えば、電気を使って空気を圧縮して、後でその高気圧の空気でタービンを回して発電するとか、水力発電で生じた電力を使って水をくみ上げて、必要な時に下に落としてまた発電するとかです。

更に、smart meterは家庭内や建物やデータセンターの電力消費情報や必要情報を集めて生産社や配電社に送り、最良の発電や配電をするためのメータです。集めたデータを送るためにWiMAXやWiFiのシステムを利用し始めています。Santa Clara市では倒産したWiFiの会社の街灯の上に設置されたWiFiのAP(アクセスポイント)を利用して(写真上)smart meterからのデータを集めて送信する計画です。写真下は同じ会社のCupertinoのAPは放置されたままで、環境に影響がでそうです。昨日などに書きましたが、いまだぱっとしないWiMAXや失敗した地域WiFi構想から残ったインフラをsmart gridに利用しようという動きがあります。ようやく、本当の市場が見つかったというところでしょうか。

原文ここ

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