2010年11月19日金曜日
2010年11月15日月曜日
最近のシリコンバレーの家の値段
家の値段も暴落という報道がありますが、シリコンバレーでは相変わらず結構な値段を保ってます。これは相変わらず中国人やインド人の流入が多いことによるのでしょう。目安は購買力から言えば1ドル100円、1フィート四方は11分の1にすれば大体1平米。10月以降は実際の売値はつけた値段を下回ってますね。
2010年11月14日日曜日
NECによる次世代サーバー
時として、ブログのネタを探すのは難しいです。また逆に書くことが多すぎて追いつかないこともあります。 その「逆の状況」が今です。10月28日に日本データセンター協会の依頼で米国データセンターの現状について話をしました。そのミーティングで6社のサーバーベンダーの発表もありました。その中でNECが一番「売らんかな」のメッセージが少なく次世代サーバーに関しての話をしていたのでここで取り上げたいと思います。
筆者が見るところ、データセンターの電力不足の問題は我々は本当の問題を解決しようとせず、症状を和らげようとしているだけの様です。つまり冷却の問題です。誰のデータを信ずるかによって変わりますが、冷却に必要な電力はデータセンターの総電力消費の30–60% に達します。冷却の効率化を計れば、電力消費は大きく減少します。そして、PUEが限りなく1.0に近づくでしょう。この方向で、筆者はサーバのようなIT機器の稼動可能の範囲を拡大できるのか興味があります。はっきり言えば、もしサーバーに冷却が必要ないのであれば、全く冷却する必要がありません。本永実氏(NECのプラットフォーム・グループマネージャ)がExpress 5800シリーズに関する発表をしました。製品の詳細には触れませんがその設計哲学に触れます。このシリーズのなかでEco Center series.に関して話されました。
NECの本永実氏
氏はサーバーの設計哲学を発表された。そのハイライトをここに示します。
1. Atom プロセッサと電源の共有:
- この2つを組み合わせることで電力消費を70%も節減。電源を複数のサーバーで共有すうることで電源の使用率を50%程度に保つことができます。50%の使用率が一番交流―直流変換のロスが一番小さいとか。
- 40 40°Cで問題なく動作。IntelはCPUは35 °Cまでの動作を保障しています。
2. スペースの削減
- Can accommodate up to 240 servers under 6kVAで240サーバーまでサポート.
- 240サーバーで630kg/m2を達成.
3. 設計のノウハウ
· 気流制御
- HDDは高熱に弱いです。高熱を発するCPUはチャシーの後ろ側に置かれHDDは前方に置かれていて、熱の影響を受けません。
- ケーブルのキットも開発されておりチャシーのなかで気流の流れが妨げられるのを防ぎます。
他のサーバベンダーもAtomプロセッサを使用しています。しかし、全体としえサーバーのエネルギー効率化を図るにはいくつもの解を集めて適用しなければならない様です。解のあるものは新しく画期的なものですがその他のものはサーバーを長年開発販売することで培われたものです。筆者はNECを始め多くのサーバーベンダーがサーバーを高温での動作を可能にすることを望みます。日本は夏は高温多湿で冬は温度が低く湿度も低いです。本永氏に外気による冷却に関する湿度の問題を聞きました。この問題は結露が一番大きい問題とのことでした。なかなか困難な問題ですが、今後ともこの問題に取り組んで行くそうです。小さくて軽くエネルギー効率く広範囲の温度と湿度で作動できる高いサーバーが将来のデータセンターのサーバーでしょう。
2010年11月13日土曜日
スマートグリッドの記事を日経BPのITPROに発表しました。
スマートグリッドという前に、IT屋さんに電力の仕組みどうなっているのか、どこにICTが使用されるのかを書いてくださいということで、3回の連載になります。第一回は11月12日、2回目は19日で3回目は26日です。記事への反応にもよるのでしょうが、来年初頭から更に詳しい記事を書くかも知れません。記事はここから。電力の仕組みはこうなっている 。
2010年11月11日木曜日
2010年10月22日金曜日
クラウドはエネルギー効率が良いか
これは最近開かれたシリコンバレー・リーダーシップグループ主催のデータセンターエネルギー効率化コンファレンスでのクラウドのパネルの報告です。
モデレータはAccenture のTeresa Tung 氏、パネリストはスタンフォード大学のJon Koomey先生とForrester のJames Staten氏でした。
左から James Staten, Jon Koomey, Teresa Tungの各氏
報告をする前に前提を議論しましょう。クラウドにはパブリックとプライベートがあります。
更に、どこにクラウドが設置されるかによって外部と内部という分け方もあります。そうすると組み合わせは3つになります。つまり、 (1) 外部でパブリック, (2) オンプレミスでプライベートそして(3) ホストされたプライベートです。パブリックで内部というのはありません。このパネルの議論はパブリック・クラウドとエンタープライズのデータセンターを比較したものです。ですから、ここでの議論はパブリック・クラウドを利用した場合と自前のデータセンターを利用した場合ユーザーに取ってどちらがエネルギー効率が良いかということです。
結論から言うと、コスト比較は割合と容易で多くの例が報告されていますが、エネルギレベルでの比較に関するデータはほとんどないと言う事です。これは、計測が困難なこととクラウド・プロバイダーがデータを発表しがらないからです。以下はこのパネルの要約です。
クラウドの基本
- 一般にクラウドでは同質のタスクが大量に存在する。
- 規模の経済のおかげでコストは広範に分けられる(エネルギー消費も同様)
- 物理的サーバーからバーチャル・サーバーへの移行はコストとエネルギー消費を削減できる
- クラウドを利用すると企業内のめんどくさいプロセスを回避できる
SaaSとIaaS は規模の経済を利用:
- SaaSでは同質性はmultitenancyで実装されている。それぞれのクラインとを1つのプロセスやスレッドでサポートするのではなく、1つのインスタンスで全てをするため効率が良い。
- IaaSでは同質性は1つのハイパーバイザーのレベルで実現される
- クラウドを使用する場合、タスクは自前のデータセンターとクラウド間を信号を送受信することでタスクを遂行する。どちらがよりエネルギー効率が高いかはこのトランザクションのコストも加味する必要がある。
クラウドコンピューティングによる具体的な経費節減とエネルギー削減の例
- 経費節減の例は豊富にあるが、エネルギーに関してはほとんど報告されていない。しかし、Accenture はクラウドコンピューティングのプロバイダーに関する情報を11月に発表の予定。
- マサチューセッツ州立大学ではDNA 解析に自前のデータセンターでは10億円程度掛かり数年の年月を要するので、Amazonのサービスを利用したところ、わずか2万程度でしかも数時間で結果を入手できた。
- 一般的にクラウド・プロバイダーはサービスやインフラのプロビジョニングに優れている
- 会社の構成が簡単でフラットであり多くの部門との調整のオーバヘッドが少ない。
- リソースの使用率が60%以上だと利益が上がると言われている。1つの物理的サーバーにできるだけ多くのVMを配置しようとする。また、一般的にVMは長く同じサーバーにとどまらないので、規模の経済をうまく利用できる。
15年後まだ自前のデータは存在するのか
- 大部分のコモディティのアプリはクラウドに移行する。しかし、クラウドは特別な機能や性能を求める人には向かない。そのため、データセンターがなくなることはない。
2010年10月20日水曜日
日本の電力事情とスマートグリッド
最近ときどき日本の方から米国のスマートグリッドについて聞かれることがあります。先日関西電力の河田氏(部長、グループ経営推進本部、ITソリューションサービスグループ)と小橋氏(グループ経営推進本部、ITソリューションサービスグループ)にお目にかかる機会があり、日米のスマートグリッドについて意見交換しました。お二人に関心のあった話題を中心に以下まとめました。
左から小橋氏、岸本、河田氏(クリックで拡大)
米国におけるスマートグリッドの位置づけ、電力会社のねらいについて
米国のスマートグリッドは、インフラの老朽化、電力不足、クリーン エネルギーの取り込みなどがモチベーションです。年間の停電時間が日本では3分なのに対してカリフォルニアでは120分、ニューヨーク エリアでは210分と比較にならない程劣悪な状態で、停電による経済損失は15兆円規模と推定されています。長年にわたり電力戦略をないがしろにして発電所や送電設備を十分に建設してこなかったことが電力不足の大きな原因です。変電所や配電網で使用される機器の耐用年数は40年程度ですが、平均使用年数は約42年で、もう限界という現実があります。スマートグリッド化では、その費用を政府補助や電気代への上乗せにより賄い、電力会社は大きな負担無しに電力網を近代化させることができます(スマートメータ1個当たりの設置費用約2万2千円は電気代に上乗せされる)。また自動検針により各消費者の電力消費量を実時間で捉えられるようになるため、消費者の電力消費パターンの誘導や必要に応じた消費抑制といった方法で、コストの高い発電システムの稼動を抑えることができます。
関電ではインフラの整備は万全で電力不足は無いとのこと。これは東電と同じです。となると、日本のスマートグリッドは何のためにやるのかという疑問が生じます。東電や関電では、ソーラー パネルからの電力をスムーズに配電網に取り入れることと電気自動車のサポート等を計画されておられます。関電はそれに加え、自動検針と電力供給の自動オン・オフも考えておられます。
米国ではスマートグリッドやスマートメータをどう見ているのか
スマートグリッドやスマートメータを知っている人はせいぜい国民の10%程度だと市場調査会社は言っています。電力会社や連邦・州政府の広報不足のため、消費者にとってはある日突然電力会社の作業員が現れてメータを交換して行く、という状況です。60~120日経つと、時間ごと消費電力の情報を見ることができます。しかし、GUIは非常に簡単なもので、単に棒グラフと線グラフで電気使用量とそれによって発生した電気代が示される程度なので、IT技術者には物足りません。筆者のようにこの分野に関心があれば興味を持って消費データを見るでしょうが、それでもまず3日と続きません。何と言っても電気はあって当たり前、電気代の詳細を見る人は稀です。
スマートメータが一般消費者の注目を集めたのは電気代の高騰です。PG&Eがサービスを提供するカリフォルニア州中部地域で、昨年の夏、スマートメータ導入後電気代が2~3倍になった消費者が続出。PG&Eは異常高温によるエアコンの使用増加とメータ交換直前の料金値上げによるものと説明しました。しかし消費者は納得せず、監督官庁へ訴えたり、訴訟を起こしたり、という騒動になりました。その結果、PG&Eはスマートメータ プロジェクトの詳細を発表せざるを得なくなり、また第三者のコンサルタントがメータの正確性などをテストしました。最終的にはPG&Eの言い分が認められましたが、いかにPG&Eとカリフォルニア州政府による広報活動が不足していたか分かります。
日本でスマートメータを導入するのならば、やはりその目的をはっきりさせるべきでしょう。米国でもそのメリットはいろいろと議論されますが、もうひとつしっくりきません。電力会社主導による電力会社のためのスマートグリッド、という感じがするせいでしょうか。ある実験によれば、スマートメータとダイナミック プライシングにより家庭の電気使用量が減り、電気代が10%程度削減できたとのことです。またスマートメータの導入により、国として電力を確保できる、ということもあるでしょう。しかし消費者は普通、電気、ガス、水道代などの細かいことにはあまり興味がありません。しかも電力が余っている日本の場合、消費者のメリットがどの程度あるのか疑問です。
標準や技術
商務省内の国立標準研究所(NIST)がスマートグリッドに使用される技術の標準を定める役割を与えられています。スマートグリッドには電力、通信、ITの技術が駆使されるため、幅広い分野の技術が対象となります。NISTは22の分科会からなるスマートグリッド整合パネル(SGIP)を作って、それぞれの分野での議論を重ねて標準を設定しています。筆者もそのうちの研究・開発の分野に参加しています。SGIPはオープンで、海外からの参加も自由です。現在は標準を一軍と二軍の技術に分けています。一軍の技術はNISTのお墨付きでスマートグリッドの標準と認められたもの、二軍はまだ精査が必要なものです。もちろん、二軍に上がらないと一軍には入れません。例えば、通信のプロトコルではIPだけが一軍で、WiFi、ZigBee、WiMaxは二軍です。ちなみに、メータの大部分にはZigBeeチップが搭載されており、実際にはZigBeeが市場を制覇したと言ってもよいでしょう。余談ですが、最近SprintがWiMax専門のClearwireから人を引き上げたことで、どうやら米国ではWiMaxはお終いのようです。
日本もこの動きに参加しているようです。しかしこれは米国主導のプロジェクトなので、日本の主張が通るのは実際なかなか難しいかもしれません。こちらには、日本が自分たちの標準を押し付けようとしていると言う人もいます。
電気自動車に関して
時々日本に行った折に報道を見ると、電気自動車で日本回復を図っているような印象を受けます。米国でも電気自動車に対する関心は高く、例えばバークレーでは結構電気自動車が走っています。しかし、全体的に電力が足りない上に、1回の充電で一般家庭が1日に使うのと同じくらいの電力(20kWh)を消費するということで、皆が一斉に充電する夜に新たなピークが生じるのではないかと危惧されています。更に1回の充電で走行できる距離が100~110kmということで、一般に移動距離の長い米国西部では、現在のままでは少しきついかと思います。これがボストンとかマンハッタンの中だけとかいうのであれば、ありでしょう。
日本の場合、都市部に住む限りそれほど自動車を必要とはしませんが、郊外ではそうでないようです。いずれにしろ、関電と東電の方たちが言うように、電力不足が無く、走行距離も一般的に短いわけですから、電気自動車の導入は問題ないでしょう。
米国のスマートグリッドから学べることは
インフラがしっかりしており電力不足のない日本にとっては、一見学ぶところが無いかのように見えます。米国のスマートグリッドは、元々電力不足に陥った現状を打開し、かつ今後増加するであろう電力需要を、温室効果ガスを削減しながらサポートするという大前提があります。つまり米国は、国家のエネルギー戦略の一環としてスマートグリッドの導入を図っているのです。日本は戦略の結果であるスマートグリッドを見るだけではなく、国家として今後のエネルギー源の確保と温室効果ガス削減という問題をどう解決するのか、しっかり見据えてエネルギー戦略を構築すべきです。スマートグリッドは戦術であり戦略ではありません。戦略が決まらないのに戦術だけを真似してみてもどうにもなりません。筆者はオイルショックを知っている年代です。外国に頼るエネルギー政策からの脱却を図らないと、必ずどこかの段階で国家として存続の危機を迎えると思います。米国のぼろぼろのインフラを笑っていないで、今こそエネルギー戦略を。米国は恥を忍んでぼろぼろのインフラを認めたわけですから。
2010年10月12日火曜日
最新データセンターワールド(ラスベガス)の報告ー1
その1です。しばらく、書いていないので、読む人もいなくなったかと。。。。。。
先週ラスベガスで開催された データセンターワールドに行って来ました。
会場のミラージュホテル
CEOのJill Eckhaus氏が今回の主要な題目を発表
3大題目は
それぞれのセッションに関しては今後報告します。
原文ここ。
先週ラスベガスで開催された データセンターワールドに行って来ました。
会場のミラージュホテル
CEOのJill Eckhaus氏が今回の主要な題目を発表
3大題目は
- クラウド
- セキュリティ
- エネルギー効率と将来に向けてDCがサポートできるか(電力とか冷却とか)
それぞれのセッションに関しては今後報告します。
原文ここ。
2010年9月28日火曜日
急速充電の話
東京電力の技術開発研究所を訪問して、東電のサービス地域での電力事情と電気自動車の急速充電の話を伺いました。前回の電力事情の話に続き、今回は急速充電に関して報告します。以下は質疑応答を質問とその回答という形で編集してあります。
お話は電動推進グループの主任研究員の丸田理氏と同じく国際関係担当シニアマネージャーの青木浩行氏です。(写真はクリックで拡大)
丸田氏(左)と青木氏(右)
東京電力は、急速充電コンソーシアムのCHAdeMO協会に参加しています。この協会の幹事会員は東電の他、トヨタ、日産、三菱自動車、富士重工です。
Q:CHAdeMOを設立する際に東電が中心的役割を果たしたのか。
A:急速充電器と電気自動車のインターフェイスを設定した。具体的には、プロトコルとコネクタを指定した。実装は自動車会社が行った。インターフェイスの設定だけなので、内容は各社がそれぞれ実装できる。
Q:CHAdeMOのメンバーはどのような会社か。
A:自動車会社の他、電源、バッテリ、他の電力会社など、200社を超えている。
http://chademo.com/soshiki/kaiinnichiran.pdf
Q:急速充電には特殊なバッテリが必要なのか。ウェブサイトにあったECUとは何か。
A:バッテリは走行中ずっとモニターされている。これを電気自動車で行うのがECUだ。ガソリン エンジンの自動車でもさまざまな電子制御にECUは広く使われている。ECUは小型のコンピュータと考えて差し支えない。ECUは,バッテリの性能・特性に応じて最適に管理する。例えば、バッテリの温度が上がりすぎた時は、流れる電流を抑えて温度を調節する。
Q:CHAdeMOは「茶でも」というのにも引っ掛けていると聞いているが、30分でも長いと感じる人がいると思うが。
A:自動車会社は30分で「満タン」にできると宣伝している。しかし考えてみれば、ガス車と同様、普通バッテリが完全に空になるまで待って充電するのは稀だ。そのため、通常の充電は10分程度で済むはずだ。急いでいる場合、5分もあれば更に40km程度は移動できるようになる。
Q:急速充電対応の車は常に急速充電する必要があるのか。
A:普通の電気自動車は通常充電(100-200V)と急速充電(300-350V)の接続口があるので、どちらでも選択できる。
Q:急速充電するとバッテリの寿命が短くならないか。
A:ECUで常にバッテリの状態をモニターしているので、バッテリに問題が生じそうになれば適切な処置を講じる。例えば、温度が高くなりすぎると電流を下げて調節する。現在までの実験では、急速充電はバッテリの寿命に関係ないという結果が出ている。
Q:日本全国に数多くの充電ステーションがあるが、あれは実証実験のためか。
A:現在200箇所ほどあるが、実用として使用されている。また政府の助成金も出る。
Q:米国での電気自動車の実現についてはどう見ているか。
A:米国の標準電圧の120Vで10時間充電すれば110kmから120km走ることができる。それより速く充電したければ、急速充電のインフラを建設する必要がある。インフラを戦略的に設置すれば、新たな電力需要による電力網への影響はわずかだ。
Q:電気自動車は今後どう発展していくか。
A:日本に続き、ヨーロッパの自動車会社も電気自動車の開発を計画している。米国ではエネルギー省からの助成金でオレゴン州ポートランド市を始め5箇所で電気自動車を展開する予定だ。こういうことで、電気自動車の市場に火が点くかもしれない。
日本では電気自動車が熱い。電気自動車の時代はもうすぐだろうか。
お話は電動推進グループの主任研究員の丸田理氏と同じく国際関係担当シニアマネージャーの青木浩行氏です。(写真はクリックで拡大)
丸田氏(左)と青木氏(右)
東京電力は、急速充電コンソーシアムのCHAdeMO協会に参加しています。この協会の幹事会員は東電の他、トヨタ、日産、三菱自動車、富士重工です。
Q:CHAdeMOを設立する際に東電が中心的役割を果たしたのか。
A:急速充電器と電気自動車のインターフェイスを設定した。具体的には、プロトコルとコネクタを指定した。実装は自動車会社が行った。インターフェイスの設定だけなので、内容は各社がそれぞれ実装できる。
Q:CHAdeMOのメンバーはどのような会社か。
A:自動車会社の他、電源、バッテリ、他の電力会社など、200社を超えている。
http://chademo.com/soshiki/kaiinnichiran.pdf
Q:急速充電には特殊なバッテリが必要なのか。ウェブサイトにあったECUとは何か。
A:バッテリは走行中ずっとモニターされている。これを電気自動車で行うのがECUだ。ガソリン エンジンの自動車でもさまざまな電子制御にECUは広く使われている。ECUは小型のコンピュータと考えて差し支えない。ECUは,バッテリの性能・特性に応じて最適に管理する。例えば、バッテリの温度が上がりすぎた時は、流れる電流を抑えて温度を調節する。
Q:CHAdeMOは「茶でも」というのにも引っ掛けていると聞いているが、30分でも長いと感じる人がいると思うが。
A:自動車会社は30分で「満タン」にできると宣伝している。しかし考えてみれば、ガス車と同様、普通バッテリが完全に空になるまで待って充電するのは稀だ。そのため、通常の充電は10分程度で済むはずだ。急いでいる場合、5分もあれば更に40km程度は移動できるようになる。
Q:急速充電対応の車は常に急速充電する必要があるのか。
A:普通の電気自動車は通常充電(100-200V)と急速充電(300-350V)の接続口があるので、どちらでも選択できる。
Q:急速充電するとバッテリの寿命が短くならないか。
A:ECUで常にバッテリの状態をモニターしているので、バッテリに問題が生じそうになれば適切な処置を講じる。例えば、温度が高くなりすぎると電流を下げて調節する。現在までの実験では、急速充電はバッテリの寿命に関係ないという結果が出ている。
Q:日本全国に数多くの充電ステーションがあるが、あれは実証実験のためか。
A:現在200箇所ほどあるが、実用として使用されている。また政府の助成金も出る。
Q:米国での電気自動車の実現についてはどう見ているか。
A:米国の標準電圧の120Vで10時間充電すれば110kmから120km走ることができる。それより速く充電したければ、急速充電のインフラを建設する必要がある。インフラを戦略的に設置すれば、新たな電力需要による電力網への影響はわずかだ。
Q:電気自動車は今後どう発展していくか。
A:日本に続き、ヨーロッパの自動車会社も電気自動車の開発を計画している。米国ではエネルギー省からの助成金でオレゴン州ポートランド市を始め5箇所で電気自動車を展開する予定だ。こういうことで、電気自動車の市場に火が点くかもしれない。
日本では電気自動車が熱い。電気自動車の時代はもうすぐだろうか。
東京電力の電力事情
東京電力の技術開発研究所を訪問して、東電のサービス地域での電力事情と電気自動車の急速充電の話を伺いました。今回は電力事情の話を報告して、次回では急速充電に関して報告します。以下は質疑応答を質問とその回答という形で編集してあります。
Q:一般に、東電のサービス地域で電力不足はあるか。
A:原発の停止時とか新潟地震などの特殊な場合を除き、電力不足はない。
Q:外国からの石油に大量に依存するなど、日本のエネルギー事情は不安定なように見えるが。
A:東電の地域に限らず、日本のエネルギー源は石炭、石油、原子力と十分確保されており、石油の輸入が困難となっても昭和の時代のような問題はない。日本の場合、水力発電を行える場所が限られており、新規発電所の建設はない。あるとすれば、夜間、電力料金の安いときに水を汲み上げておき、電力需要が大きくなる昼間に水力発電で発電する揚水型だけ。
Q:電力需要は、正確に予想できるか。
A:大体前日には1%の誤差で予想できる。
Q:電力のピーク時は何時頃か。
A:年間最大は,真夏の午後2時前後に発生する。冬と春秋は,夕方。この傾向は以前から同じ。
Q:日本ではスマートグリッドはどのように利用されるか。太陽光発電と電気自動車というイメージが強いが。また、スマートメータはどうか。
A:スマートグリッドは太陽光発電をスムーズに配電網に取り入れるのに利用する。電気自動車に関してはあまりメリットがないかと思う。日本の場合、かなり前から3つの時間帯ごとに異なった料金メニューを選択できるようにしており、所謂スマートメータがなくても欧米で言われているスマートメータの一部機能は実装している。ただし、スマートメータが実装されると、自動検針などが可能になる。
Q:電気自動車が実用化されると、充電のために新たな電力需要が発生するのではないか。
A:我々の試算では、10年後に100万から200万台が使用されたとしても、必要とされる電力は総電力消費量のコンマ以下のオーダーで、問題とならない。
Q:DR(需要・供給バランス)はどうか。
A:DRが有効なのは、電力が根本的に不足する状況下。電力不足がない日本ではあまり意味がない。一般的に、エアコンその他の電気製品もエネルギー効率を非常に考慮して作られている。
Q:それでは、東電側から見ると、日本のスマートグリッドは太陽光発電を取り込むためだけのものか。
A:(唯一目的ではないが)それが最優先課題だ。
この取材で分ったことは、
1. 電力供給は、インフラがしっかりしていることもあり非常に安定している。(ちなみに、東電の地域では年間の停電時間は3分程度だが、米国ではカリフォルニアを含む西部で約120分、NYCを含む地域では210分だ。)そのため、安定性を増加させるというスマートグリッドの役割はあまり意味を持たない。
2. スマートメータを設置する前から、日本ではTOUを実施している(スマートメータ設置後も筆者の住む北カリフォルニアの地域では、未だにTOUが適用されていない)。
3. 日本では電気自動車が実用化されても、電力網に与える影響は微々たるものだ。
以上を総合すると、日本でのスマートグリッドやスマートメータの意義は小さいように思えますが、本当にそうでしょうか。時間帯によって異なる料金がセットされているので、スマートメータ導入でも課金は変化しないでしょう。しかし、スマートグリッドやスマートメータは電力会社だけのものではなく、消費者も巻き込んだ大きな流れだと考えるのであれば、スマートグリッドに対する認識も変化するのではないでしょうか。
まず、各家庭と電力会社がネットワークで結ばれることで電力消費データが共有され、消費者が電力をより賢く使用する一助となると予想されます。更にそのデータを信頼できる第三者に供給することで、データの表示をより分かりやすくしたり、ダッシュボードでデータを提供するなど、新たなサービスの提供が可能となることも考えられます。当初のアプリケーションは、消費電力の表示と電力網のモニターという、電力会社主体のものとなるのはやむを得ないことだと思います。しかし、現在想像もできないようなアプリケーションやサービスが将来消費者や第三者から提案・開発されることは想像に難くありません。インターネットの進化を振り返ると、これは確信できます。こうした点で、スマートグリッドを再生エネルギー源の取り込みに限るのではなく、もう少し広く長い目で見てはどうでしょうか。
2010年9月6日月曜日
2010年8月21日土曜日
Greenpeaceがfacebookの新しいデータセンターを批判
Facebookはこの1月に4億人のユーザからlこの7月のわずか7ヶ月で1億人増やして5億人としました。この急成長をサポートするためオレゴン州の中央部にデータセンターを建設しています。第一段階(13700平米)の建設が完了しないうちに、第二次の建設(14900平米)を表明しました。この場所が再生可能エネルギを使わない石炭による発電のため、Greenpeaceが噛み付きました。これに対してはFacebookはこれに対して、オレゴン州は気候も良く、温度が上がらないため、チラーを使わないいわゆるwater side economizerを使用しているので、エネルギ効率が良いと反論しています。
しかし、その当のGreenpeaceのデータセンターがクリーンエネルギを使用していないことが判明しています。再生可能エネルギだけでデータセンターの要求を賄うことは不可能です。そうなると排出権を買っていればという事になるのでしょうが、筆者には免罪符を買っているようで、排出権を買っていればそれで良いというのは納得できません。
しかし、その当のGreenpeaceのデータセンターがクリーンエネルギを使用していないことが判明しています。再生可能エネルギだけでデータセンターの要求を賄うことは不可能です。そうなると排出権を買っていればという事になるのでしょうが、筆者には免罪符を買っているようで、排出権を買っていればそれで良いというのは納得できません。
2010年8月19日木曜日
アメリカの新幹線
今日のCNNにアメリカでの新幹線の導入の記事が出てました。交通省が8000億円の資金を提供して31州に新幹線を引くというものです。場所はここ。(地図はクリックで拡大)
カリフォルニアではSFからLAですが、今のアムトラックに乗るとSJからLAで約10時間かかります。車で走れば5-6時間。東京ー大阪より少し長い感じです。飛行機だと50分程度です。何時ものことですが、全体として車に使うガソリンよりも少ない量のオイルで 電車を走らせることができるということです。但し、全工程を300KM以上で走れるわけでもなく、190KM程度の区間も結構あるみたいです。それに、8000億は最初の工事費で全工事費をカバーできるわけでもないとか。カリフォルニア州は殆ど破産しているので、そんな工事費が出せないような感じです。
なんせ、国が広すぎる。それとやっぱり国民の大部分が自分の好きなときに自分の馬で出かけるというメンタリティですから、これってうまくいかないのか。リニアのことも書いてありましたが、日本の場合JR東海は最初は名古屋までしか引かないんですね。東京ー大阪を結構行き来する身としては、残念ですが。。。。。
カリフォルニアではSFからLAですが、今のアムトラックに乗るとSJからLAで約10時間かかります。車で走れば5-6時間。東京ー大阪より少し長い感じです。飛行機だと50分程度です。何時ものことですが、全体として車に使うガソリンよりも少ない量のオイルで 電車を走らせることができるということです。但し、全工程を300KM以上で走れるわけでもなく、190KM程度の区間も結構あるみたいです。それに、8000億は最初の工事費で全工事費をカバーできるわけでもないとか。カリフォルニア州は殆ど破産しているので、そんな工事費が出せないような感じです。
なんせ、国が広すぎる。それとやっぱり国民の大部分が自分の好きなときに自分の馬で出かけるというメンタリティですから、これってうまくいかないのか。リニアのことも書いてありましたが、日本の場合JR東海は最初は名古屋までしか引かないんですね。東京ー大阪を結構行き来する身としては、残念ですが。。。。。
2010年8月18日水曜日
レタス畑のその後
なんせ家庭菜園は初めてで、しかもレタスがある程度大きくなったらどうなるがなんか知りません。こんなに寒いのにしっかりレタスは育ち今塔のようになってます。(写真はクリックで拡大)
これが更に育つと花が咲いて実がなるようです。今のところ食べきれていません。ここが一杯なので横に作った小さな畑でも成長してこんな感じ。
更に捨てておいた芋まで芽を吹きました。
自給自足の生活をおくれるのもそう遠くない将来かと。。。。。。。
これが更に育つと花が咲いて実がなるようです。今のところ食べきれていません。ここが一杯なので横に作った小さな畑でも成長してこんな感じ。
更に捨てておいた芋まで芽を吹きました。
自給自足の生活をおくれるのもそう遠くない将来かと。。。。。。。
2010年8月12日木曜日
米国の停電時間
日本の停電は年間約4分です。米国ではかなり頻繁に落ちます。だから、米国のスマートメータは送電や配電のインフラを整備することも含みます。ここが日本と大いに違うところ。米国も地域によってまちまちです。最近のCNNに載っていたデータを基にグラフにしました。(クリックで拡大)一般的に東海岸が悪いようです。
一番停電が少ないのは、シカゴのあるイリノイ州の西側の中西部(アイオワ州とか)の92分で最悪は ニューヨーク市のある大西洋中部の214分です。これって殆ど4時間。今年の夏はニューヨーク市内は記録的に暑くてエアコンがガンガン使われて電気が足らないそうです。その上この地域のインフラは老朽化して最悪だそうです。筆者のいるカリフォルニアは全国平均といったところでしょうか。でも、この地域でも毎日どっかで電気が落ちてます。1989年の地震の際はまる2日停電して本当に苦労しました。
原文ここ。
一番停電が少ないのは、シカゴのあるイリノイ州の西側の中西部(アイオワ州とか)の92分で最悪は ニューヨーク市のある大西洋中部の214分です。これって殆ど4時間。今年の夏はニューヨーク市内は記録的に暑くてエアコンがガンガン使われて電気が足らないそうです。その上この地域のインフラは老朽化して最悪だそうです。筆者のいるカリフォルニアは全国平均といったところでしょうか。でも、この地域でも毎日どっかで電気が落ちてます。1989年の地震の際はまる2日停電して本当に苦労しました。
原文ここ。
2010年8月10日火曜日
データセンター内の電力配電
このブログを始めた2年ほど前は、データセンター内の電力配電は直流にしようという気運がありましたが、いつの間にかしぼんでしまいました。最近これを推進しようとする会社とまたこの分野の専門家のNTTファシリティさんと会って、この分野まだ死んでないことを発見しました。それでついでと言ってはなんですが、EPRI のDennis Symanski氏と会ってインタビューしました。詳細は英語版を見てください。
彼によれば、2006年にサンでおおがかりな実証実験をした際に直流による配電は効率が良いことが証明されたと。その後も地道な努力が続いており、例えばは接続端子がULやFCCの規定に合格するようなこと、実証実験の後作られた直流電力パートナーズには100社以上が参加しており、月1で電話会議をしているそうです。100社のうちにはヨーロッパや日本の会社も含まれているようです、100社のうちアメリカの主な会社はLBNL, EPRI, EMC, IBM, HP, Oracle (以前の Sun 側), Intelです。更に APCさえ含まれています。APCは直流に関しては懐疑的なペーパーを幾つも発表していました。英語版。日本語版
直流配電に関して、「ヨーロッパやテレコムは理解があるが、一般のデータセンターをそうでもないのでは」と聞いたところ、 「電話局と一般データセンターとの違いはだんだん小さくなっている。ATTはiPhoneや iPadから飛んでくるIPパケットを処理しなければならない。」との回答だった。しかも、最近IBMがシラキュース大学のデータセンターを建設する際、すべて直流電源にしたそうだ。このあたりでも11月に大手のデータセンターが全て直流だというものを発表するそうです。
以下出典エコロジーエクスプレス社 (クリックで拡大)
原文ここ。
彼によれば、2006年にサンでおおがかりな実証実験をした際に直流による配電は効率が良いことが証明されたと。その後も地道な努力が続いており、例えばは接続端子がULやFCCの規定に合格するようなこと、実証実験の後作られた直流電力パートナーズには100社以上が参加しており、月1で電話会議をしているそうです。100社のうちにはヨーロッパや日本の会社も含まれているようです、100社のうちアメリカの主な会社はLBNL, EPRI, EMC, IBM, HP, Oracle (以前の Sun 側), Intelです。更に APCさえ含まれています。APCは直流に関しては懐疑的なペーパーを幾つも発表していました。英語版。日本語版
直流配電に関して、「ヨーロッパやテレコムは理解があるが、一般のデータセンターをそうでもないのでは」と聞いたところ、 「電話局と一般データセンターとの違いはだんだん小さくなっている。ATTはiPhoneや iPadから飛んでくるIPパケットを処理しなければならない。」との回答だった。しかも、最近IBMがシラキュース大学のデータセンターを建設する際、すべて直流電源にしたそうだ。このあたりでも11月に大手のデータセンターが全て直流だというものを発表するそうです。
以下出典エコロジーエクスプレス社 (クリックで拡大)
原文ここ。
2010年8月7日土曜日
スマートメーターよ。私のデータはどこじゃ?
4月15日にスマートメーターが設置されて、60-90日の間に1日に何回かの検針データが見られると思ってました。90日に近くなった頃にPGE(こちらの電力・ガス会社)のフェースブックに「どうなってんるじゃ」と載せました。そうしたら、90日待てということで。90日経っても何も起こりません。4月5月6月7月の電気料金を見ると5月には上がったものの、6月7月は下降しており、去年と比較しても同じような額で、同じような使用量です。この一ヶ月単位の消費量は以前から金額と共にPGEのウエブで見ることができます。
また、 スマートメータにはZigBeeのチップが入っておりここからデータを飛ばして近くの電信柱の上の収集ノードで集めることになってますが、四方の電柱を見てもそれらしいものが設置された形跡もないし、PGEのトラックがうろうろしているのも見ません。ちなみにPGEのトラックってこんな感じで。(写真はクリックで拡大)
また、家の裏庭にはこんな電柱が敷地内にドデーンとあります。他の家の用事でもPGEの作業員が「ゴメンヤッシャ」と言って入ってきます。ここは西部ですから、関西弁。
どうも色々と情報を総合すると、まだメータからデータを集めてないみたいな感じです。一体いつになったら?
原文ここ。
また、 スマートメータにはZigBeeのチップが入っておりここからデータを飛ばして近くの電信柱の上の収集ノードで集めることになってますが、四方の電柱を見てもそれらしいものが設置された形跡もないし、PGEのトラックがうろうろしているのも見ません。ちなみにPGEのトラックってこんな感じで。(写真はクリックで拡大)
また、家の裏庭にはこんな電柱が敷地内にドデーンとあります。他の家の用事でもPGEの作業員が「ゴメンヤッシャ」と言って入ってきます。ここは西部ですから、関西弁。
どうも色々と情報を総合すると、まだメータからデータを集めてないみたいな感じです。一体いつになったら?
原文ここ。
2010年8月4日水曜日
Marten Mickos氏インタビュー
Marten Mickos氏インタビューを発表します。
筆者は約3年半氏がCEOをしていたMySQLの日本市場進出のコンサルをしました。直接Martenと仕事はしていませんが、何回も会っています。その後MySQLが東京に店を開けて、筆者のコンサルは終わりました。その後は会っていませんでした。MySQLがSunに買収された際、彼はMySQLを離れてその後どうするのかと思っていたら、今年の3月にクラウドのプラットフォームをオープンソースで提供するEucalyptus社のCEOになりました。当初の資金導入も終わり少し暇になったかなと思い、時間を貰ってインタビューすることにしました。以下は編集したインタビューのまとめです。
Qは筆者の質問で、 AはMartenの答えです。
Q:Eucalyptus社のビジネスを端的い言うと以下のようなことか。オンプレミスのクラウドを作るためのオープンソースのツールやユーティリティを提供している。全てのコンポーネントは自前か他のオープンソースを利用している。更に、色々なオプションをサポートできるようになっていて、様々なhypervisorもサポートでき、UbuntuやCentOSなどの主なLinuxのディストリビューションもサポートする。更に、Eucalyptusで作ったクラウドはAWSと大部分コンパチで、VMを相互のクラウド間で移動可能だ。
A:大体正しい。我々はオンプロミスのクラウドを作るためのプラットフォームを提供している。エンタープライズ版はXen, KVMおよびVMwareの仮想化をサポートする。
Q: エンタープライズのカスタマーをあげることができるか。価格はCPUの数で決まるのか。
A: 大手企業や政府関連機関などが現在のカスタマーだが、相手の合意なしでは名前を明かすことはできない。ライセンスはコア毎で、コアあたり$300だ。
Q:オンプロミスのクラウドはなんだ。それはプライベートのクラウドとは違うのか。
A: オンプロミスのクラウドは貴方のサイトで貴方のハードのインフラ上で作動する。プライベートのクラウドは1つの会社のためにだけ使用されるクラウドだ。全部とは言わないが、大体この2つの語句は同義語として使用できる。
Q:ライセンスの形態はなにか。
A:GPL V3だ。
Q:誰がコードを開発して、メイントランクにコミットするのか。コードのコピーライトは持っているのか。他からのコントリビューションも受け付けるのか。
A;我々は自分でコードを開発するし、コピーライトも持っている。しかし、 他からのコントリビューションも受け付ける。
Q:なんか、 MySQLの時とよく似ている。
A:そうだが、MySQLの時は古いデータベース業界でディスラプティブな動きを目指した。Eucalyptusは新しいクラウドの市場で新しいものを創造する。
Q:貴方はオープンソースの支持者だ。貴方はRackspace がしたことを支持するのか。つまり、Rackspaceはクラウドのオープンソース化をめざすOpenStackを発表した。NASAのNebulaプロジェクトはEucalyptusを使っていて、彼らのコードもコントリビュートしている。ということは、EucalyptusもOpenStackに含まれるのか。
A: Rackspaceのしたことは素晴らしい。でも、Eucalyptusは含まれていないと思う。我々のライセンスはGPLだけれど、彼らのはApacheだから。オープンソースではコードを見て、使い、変更してまたディストリビュートする。クラウドの世界では常に新しいプロジェクトや会社が作られている。
Q:しかし、オープンソースで誰でもがなんでも出来るというのであれば、どうやって競争に勝つのか。
A:オープンソースのおかげで、色々な自由選択が広がるのは問題ではなくて、恩恵だと思っている。今日我々のコマーシャル・サポートを必要としないユーザが何千人も我々のコードを使用している。しかし、ミッション・クリティカルなサイトでは我々のサポート、バグフィクスや機能強化を必要としている。我々のユニークなところはスケーラブルで、安定した製品を提供していることだ。
Q:AmazonはXenというオープンソースを使いながら、APIやファイル形式は独自のものを使っている。これはオープンソースをクローズドソースに閉じ込めたようなものだ。これについてはどう思うか。
A:これはオープンソースの持つ力を良く表現している。今日、オープンソースは多くの主なインフラの設置に必要だ。Amazonはライセンスの規定内でオープンソースのスピリットに従ってビジネスを行っている。
Q:Rich Wolski氏(ファウンダー)はどんな人か。典型的な研究者か。
A:とんでもない。 典型的な研究者はこんな有益なものを生み出さないし、ましてビジネスを起そうなんて思わない。
Q:クラウド・コンピューティングはエネルギー効率が良いか。
A: そうだ。効率が良い。しかし、どのコンピューティングもある程度のエネルギーは消費する。クラウドではリソースの使用効率が高い。また、しばらくアイドルになるサーバーは停止することがえきる。
Q:その反対はどうか。許容量以上の負荷がきたらどうするのか。幾つかのクラウド間で付加分散するのか。また、その時の問題は。
A: クラウド・コンピューティングにはクラウド・バーストがある。これは負荷をダイナミックに1つのクラウドから他のクラウドに移動させるものだ。それはかなりまだ先のことだ。セキュリティ、認証、遅延の問題を解決しなければならない。
Q;どこのマーケットが重要か。
A:アメリカ、ヨーロッパ、中国と日本だ。
Q:アメリカ以外のマーケットでなにかしているか。
A:最終的にはこの4つのマーヶットに進出したいが、今はアメリカで手一杯だ。
Q:ところで、今シリコンバレーのカフェーで話をしているが、 Eucalyptusをシリコンバレーに移動する気はないのか。(筆者注:現在のヘッドクオーターはサンタバーバラ)
A:クラウド・コンピューティングのご時世、会社のヘッドクオータがどこにあっても関係ない。CEOがいるところがヘッドクオーターだ。
Q:それは、エアフォース・ワン(Air Force One)みたいだ。大統領が乗った飛行機がエアフォース・ワンになる。
A:その通りだ。今はこのカフェが Eucalyptus oneだ。ここで、CEOとしての決断を下すことができる。会社の決断は様々な場所でまた様々な人によってなされる。Eucalyptusでは皆はチームとして働く。この例を引くのであれば、全ての社員がいる場所も考慮しなければならない。
Q;MySQL時の貴方で印象深かったのは、たとえが非常にうまかったと言うことだ。たとえば、同じ飛行機に乗っていれば、ファースト、ビジネス、エコノミーのどの席に乗っていようと目的地には同時に着くと、MySQLとOracleのデータベースを比較した。 Eucalyptusやクラウドでこういった例えはあるか。
A:色々と考えてるが、まだない。
もう数年も会っていなかったが、Martenは同じフリエンドリなナイスガイだ。色々とリサーチするとMySQLと Eucalyptusには幾つかの共通点がある。どちらもオープンソースの会社でその商用版もある。MySQLはバーチャルカンパニーとして運営されており、それってクラウドとも言える。
クラウドの人々はクラウドの下にはデータセンターがあることを忘れがちだが、彼は良く理解している。
原文ここ
筆者は約3年半氏がCEOをしていたMySQLの日本市場進出のコンサルをしました。直接Martenと仕事はしていませんが、何回も会っています。その後MySQLが東京に店を開けて、筆者のコンサルは終わりました。その後は会っていませんでした。MySQLがSunに買収された際、彼はMySQLを離れてその後どうするのかと思っていたら、今年の3月にクラウドのプラットフォームをオープンソースで提供するEucalyptus社のCEOになりました。当初の資金導入も終わり少し暇になったかなと思い、時間を貰ってインタビューすることにしました。以下は編集したインタビューのまとめです。
Qは筆者の質問で、 AはMartenの答えです。
Q:Eucalyptus社のビジネスを端的い言うと以下のようなことか。オンプレミスのクラウドを作るためのオープンソースのツールやユーティリティを提供している。全てのコンポーネントは自前か他のオープンソースを利用している。更に、色々なオプションをサポートできるようになっていて、様々なhypervisorもサポートでき、UbuntuやCentOSなどの主なLinuxのディストリビューションもサポートする。更に、Eucalyptusで作ったクラウドはAWSと大部分コンパチで、VMを相互のクラウド間で移動可能だ。
A:大体正しい。我々はオンプロミスのクラウドを作るためのプラットフォームを提供している。エンタープライズ版はXen, KVMおよびVMwareの仮想化をサポートする。
Q: エンタープライズのカスタマーをあげることができるか。価格はCPUの数で決まるのか。
A: 大手企業や政府関連機関などが現在のカスタマーだが、相手の合意なしでは名前を明かすことはできない。ライセンスはコア毎で、コアあたり$300だ。
Q:オンプロミスのクラウドはなんだ。それはプライベートのクラウドとは違うのか。
A: オンプロミスのクラウドは貴方のサイトで貴方のハードのインフラ上で作動する。プライベートのクラウドは1つの会社のためにだけ使用されるクラウドだ。全部とは言わないが、大体この2つの語句は同義語として使用できる。
Q:ライセンスの形態はなにか。
A:GPL V3だ。
Q:誰がコードを開発して、メイントランクにコミットするのか。コードのコピーライトは持っているのか。他からのコントリビューションも受け付けるのか。
A;我々は自分でコードを開発するし、コピーライトも持っている。しかし、 他からのコントリビューションも受け付ける。
Q:なんか、 MySQLの時とよく似ている。
A:そうだが、MySQLの時は古いデータベース業界でディスラプティブな動きを目指した。Eucalyptusは新しいクラウドの市場で新しいものを創造する。
Q:貴方はオープンソースの支持者だ。貴方はRackspace がしたことを支持するのか。つまり、Rackspaceはクラウドのオープンソース化をめざすOpenStackを発表した。NASAのNebulaプロジェクトはEucalyptusを使っていて、彼らのコードもコントリビュートしている。ということは、EucalyptusもOpenStackに含まれるのか。
A: Rackspaceのしたことは素晴らしい。でも、Eucalyptusは含まれていないと思う。我々のライセンスはGPLだけれど、彼らのはApacheだから。オープンソースではコードを見て、使い、変更してまたディストリビュートする。クラウドの世界では常に新しいプロジェクトや会社が作られている。
Q:しかし、オープンソースで誰でもがなんでも出来るというのであれば、どうやって競争に勝つのか。
A:オープンソースのおかげで、色々な自由選択が広がるのは問題ではなくて、恩恵だと思っている。今日我々のコマーシャル・サポートを必要としないユーザが何千人も我々のコードを使用している。しかし、ミッション・クリティカルなサイトでは我々のサポート、バグフィクスや機能強化を必要としている。我々のユニークなところはスケーラブルで、安定した製品を提供していることだ。
Q:AmazonはXenというオープンソースを使いながら、APIやファイル形式は独自のものを使っている。これはオープンソースをクローズドソースに閉じ込めたようなものだ。これについてはどう思うか。
A:これはオープンソースの持つ力を良く表現している。今日、オープンソースは多くの主なインフラの設置に必要だ。Amazonはライセンスの規定内でオープンソースのスピリットに従ってビジネスを行っている。
Q:Rich Wolski氏(ファウンダー)はどんな人か。典型的な研究者か。
A:とんでもない。 典型的な研究者はこんな有益なものを生み出さないし、ましてビジネスを起そうなんて思わない。
Q:クラウド・コンピューティングはエネルギー効率が良いか。
A: そうだ。効率が良い。しかし、どのコンピューティングもある程度のエネルギーは消費する。クラウドではリソースの使用効率が高い。また、しばらくアイドルになるサーバーは停止することがえきる。
Q:その反対はどうか。許容量以上の負荷がきたらどうするのか。幾つかのクラウド間で付加分散するのか。また、その時の問題は。
A: クラウド・コンピューティングにはクラウド・バーストがある。これは負荷をダイナミックに1つのクラウドから他のクラウドに移動させるものだ。それはかなりまだ先のことだ。セキュリティ、認証、遅延の問題を解決しなければならない。
Q;どこのマーケットが重要か。
A:アメリカ、ヨーロッパ、中国と日本だ。
Q:アメリカ以外のマーケットでなにかしているか。
A:最終的にはこの4つのマーヶットに進出したいが、今はアメリカで手一杯だ。
Q:ところで、今シリコンバレーのカフェーで話をしているが、 Eucalyptusをシリコンバレーに移動する気はないのか。(筆者注:現在のヘッドクオーターはサンタバーバラ)
A:クラウド・コンピューティングのご時世、会社のヘッドクオータがどこにあっても関係ない。CEOがいるところがヘッドクオーターだ。
Q:それは、エアフォース・ワン(Air Force One)みたいだ。大統領が乗った飛行機がエアフォース・ワンになる。
A:その通りだ。今はこのカフェが Eucalyptus oneだ。ここで、CEOとしての決断を下すことができる。会社の決断は様々な場所でまた様々な人によってなされる。Eucalyptusでは皆はチームとして働く。この例を引くのであれば、全ての社員がいる場所も考慮しなければならない。
Q;MySQL時の貴方で印象深かったのは、たとえが非常にうまかったと言うことだ。たとえば、同じ飛行機に乗っていれば、ファースト、ビジネス、エコノミーのどの席に乗っていようと目的地には同時に着くと、MySQLとOracleのデータベースを比較した。 Eucalyptusやクラウドでこういった例えはあるか。
A:色々と考えてるが、まだない。
もう数年も会っていなかったが、Martenは同じフリエンドリなナイスガイだ。色々とリサーチするとMySQLと Eucalyptusには幾つかの共通点がある。どちらもオープンソースの会社でその商用版もある。MySQLはバーチャルカンパニーとして運営されており、それってクラウドとも言える。
クラウドの人々はクラウドの下にはデータセンターがあることを忘れがちだが、彼は良く理解している。
原文ここ
2010年8月3日火曜日
データセンターの効率メトリック
先日のデータセンターダイナミックスのコンファレンスで、ちらりとデータセンターの効率メトリックの話がでました。未だ、PUE以外に確として指標がありません。そのPUEですら色々と揺れてますが。。。
メトリックは色々な要素を考慮します。これを図で示してあるのが私の注意を引きました。Zahl Limbuwala氏とそのスライドです。(写真はクリックで拡大)
Zahl Limbuwala氏
ここで注意を引くのが、結構有名なCADEがなく最近日本で発表されたDPPEが入っていることです。どうも、英国では結構DPPEは有名なような。。。。。
原文ここ。
メトリックは色々な要素を考慮します。これを図で示してあるのが私の注意を引きました。Zahl Limbuwala氏とそのスライドです。(写真はクリックで拡大)
Zahl Limbuwala氏
ここで注意を引くのが、結構有名なCADEがなく最近日本で発表されたDPPEが入っていることです。どうも、英国では結構DPPEは有名なような。。。。。
原文ここ。
2010年7月30日金曜日
EucaplytusのCEOのMaten Mickos氏をインタビューしました。
今詳細なブログを書いています。Maten Mickos氏はMySQLのCEOでした。そのとき、筆者は日本進出のコンサルをしました。Eucaplytusはプライベート・クラウドを作るツールキットです。日本でのコミュニティはここ。
2010年7月23日金曜日
モジュール型データセンター、またはコンテナ型データセンター
データセンターはそれぞれ特殊なため、全て特注という感じで、使用されるコンポーネントもばらばらだったため、建設コストが掛かります。現在の動きは建設要素を標準化して、それを組みあわせることでデータセンターを建設すれば、それぞれの標準化された要素を大量生産することで、ひとつ、ひとつが安価で仕上げることができます。その1つの例が、コンテナ型です。i/o データセンターは3つの世代に分けて考えます。(写真はクリックで拡大)
第一世代は単なるサーバーを入れる箱という感じ、第二世代は冷却のオプション、オープンアーキテクチャでITの機器のベンダーによらない。しかし、電気や冷却は外から提供されて、自前ではどうにもならない。第三世代は電気や冷却も装備。それは、昔MSが言ったような話ですかね?
i/oは数週間の間にこの第三世代のコンテナを発表するそうです。
原文ここ。
第一世代は単なるサーバーを入れる箱という感じ、第二世代は冷却のオプション、オープンアーキテクチャでITの機器のベンダーによらない。しかし、電気や冷却は外から提供されて、自前ではどうにもならない。第三世代は電気や冷却も装備。それは、昔MSが言ったような話ですかね?
i/oは数週間の間にこの第三世代のコンテナを発表するそうです。
原文ここ。
2010年7月21日水曜日
シリコンバレーって家の値段は?
拙宅のあるCupertino(アップルの本社あり)の家の値段です。(画像はクリックで拡大)
注:大体$1は100円の感じ、100マンドルは1億円、
List priceは売値、Sale priceは実際に売れた値段、bedsは寝室の数、bathsは風呂と便所、0.5は便所だけ。SqFを10で割ると大体平米、days on marketは売りに出してから何日で売れたか。
注:大体$1は100円の感じ、100マンドルは1億円、
List priceは売値、Sale priceは実際に売れた値段、bedsは寝室の数、bathsは風呂と便所、0.5は便所だけ。SqFを10で割ると大体平米、days on marketは売りに出してから何日で売れたか。
2010年7月20日火曜日
EPAのデータセンター用Energy Starの新しい担当者とDPPE
EPAのデータセンター用Energy Starの新しい担当者は女性のUna Song氏です。以前のAndrew Fanara氏が民間に移った後就任しました。先週の金曜のDatacenterDynamicsのSFでのコンファレンスで現在の状況を報告しました。 (写真はクリックで拡大)
本来ならシャンシャンと終わる所、「PUE」の定義がおかしいと言い出す人が出て、彼女が困っていました。この人の主張は、「温室効果ガス」を出さない「再生可能エネルギー」をどれだけ使用したかということを考慮に入れないのはおかしいと言うものでした。極論すればPUEが50であっても、全てのエネルギーが再生可能エネルギーだったら何が悪いというものです。
この話を聞いて、グリーンIT推進協議会のData Center Performance Per Energy(DPPE)のことを思い出しました。DPPEは同じコンファレンスで他のスピーカーもDPPEについて述べてました。
ヴィデオは以下の4つに分けました。
ヴィデオー1
ヴィデオー2
ヴィデオー3
ヴィデオー4
原文ここ。
本来ならシャンシャンと終わる所、「PUE」の定義がおかしいと言い出す人が出て、彼女が困っていました。この人の主張は、「温室効果ガス」を出さない「再生可能エネルギー」をどれだけ使用したかということを考慮に入れないのはおかしいと言うものでした。極論すればPUEが50であっても、全てのエネルギーが再生可能エネルギーだったら何が悪いというものです。
この話を聞いて、グリーンIT推進協議会のData Center Performance Per Energy(DPPE)のことを思い出しました。DPPEは同じコンファレンスで他のスピーカーもDPPEについて述べてました。
ヴィデオは以下の4つに分けました。
ヴィデオー1
ヴィデオー2
ヴィデオー3
ヴィデオー4
原文ここ。
2010年7月16日金曜日
cloudは本当にエネルギー効率が良いのか
「cloudは本当にエネルギー効率が良いのか」という質問に答えてくれる人は少ないです。ユーザーなのか、プロバイダーなのか、パブリックかプライベートかで違うでしょう。
ユーザはパブリックでもプライベートでもエネルギー効率が良いです。必要に応じて必要なだけしか使わないからです。ハードもソフトも用意する必要もなく、スペースも要りません。いらなくなったら、使用しないだけです。全てがバーチャルだから。
提供する側はそうは行きません。まず、データーセンターがいる。場所がいる。データセンターないの設備がいる。将来の負荷を予想して建設します。大きめにして徐々に中身を足して行きますか。でも、クラウドって伸縮自在だから、全くないこともあれば急激に負荷が伸びることもあるでしょう。じゃあ、どうしますか。以前からのデータを元に、これ以上はないだろうという容量に10%とか20%を足したIT機器を用意します。クラウドだと言っているのに負荷が増えたらなんとも出来ませんでは格好が悪いですからね。
でも、本当は最高のピークってそんなに起こらないのではないかと。そうなると、オンにしてあるサーバーやストレッジはアイドル状態。それ用の冷却も無駄かと。じゃあ、そのときはその必要ないIT機器を停止しましょう。 もしそれが出来ても、どうやって使ってないIT機器を除去します。いらないから、ベンダーに引き取ってもらえないでしょう。 その停止している列も冷却の方法によっては冷却されてしまうかも知れません。これって、電力会社が抱える問題に似てます。年間ほんの数%の時間、ピークが生じて現存のシステムでは十分な電力発電ができないので、予備の発電所や発電機を使用します。電力会社の解決方法は、需要をそぐという方法を取ります。つまり、使わなくも良い電気を使わないでとシグナルをだしたりして、コントロールするわけです。
でも、これってクラウドには使えないですね。だって、負荷が飛んできてるのに、もう処理できません。あなたの負荷は今は必要ないでしょうといって断ったら、次から客は来ませんよね。じゃどうすれば良いのでしょうか。一時的には(今でもそうかも)、 大きなデータセンターの方が結局効率が良いということになりました。しかし、それは100%近く稼動している場合でしょう。もし、常に10%しか稼動していないのなら、そうとも言えないかも知れません。では、中規模のデータセンターを組み合わせて、1つで負荷が一杯になったら他にまわすとか、つまりデータセンター間で負荷分散をしたら、それぞれが常に十分稼動とならないでしょうか。
もともと、リソースは全部の客が一度にサービスを求めないので、少なめの設備で十分だということですが、クラウドの場合伸縮性に富むので同じことがいるのでしょうか。まだ、運営データが少なすぎるような気がします。どなたか、納得の行く説明を実際のデータで示してくれませんか。
ユーザはパブリックでもプライベートでもエネルギー効率が良いです。必要に応じて必要なだけしか使わないからです。ハードもソフトも用意する必要もなく、スペースも要りません。いらなくなったら、使用しないだけです。全てがバーチャルだから。
提供する側はそうは行きません。まず、データーセンターがいる。場所がいる。データセンターないの設備がいる。将来の負荷を予想して建設します。大きめにして徐々に中身を足して行きますか。でも、クラウドって伸縮自在だから、全くないこともあれば急激に負荷が伸びることもあるでしょう。じゃあ、どうしますか。以前からのデータを元に、これ以上はないだろうという容量に10%とか20%を足したIT機器を用意します。クラウドだと言っているのに負荷が増えたらなんとも出来ませんでは格好が悪いですからね。
でも、本当は最高のピークってそんなに起こらないのではないかと。そうなると、オンにしてあるサーバーやストレッジはアイドル状態。それ用の冷却も無駄かと。じゃあ、そのときはその必要ないIT機器を停止しましょう。 もしそれが出来ても、どうやって使ってないIT機器を除去します。いらないから、ベンダーに引き取ってもらえないでしょう。 その停止している列も冷却の方法によっては冷却されてしまうかも知れません。これって、電力会社が抱える問題に似てます。年間ほんの数%の時間、ピークが生じて現存のシステムでは十分な電力発電ができないので、予備の発電所や発電機を使用します。電力会社の解決方法は、需要をそぐという方法を取ります。つまり、使わなくも良い電気を使わないでとシグナルをだしたりして、コントロールするわけです。
でも、これってクラウドには使えないですね。だって、負荷が飛んできてるのに、もう処理できません。あなたの負荷は今は必要ないでしょうといって断ったら、次から客は来ませんよね。じゃどうすれば良いのでしょうか。一時的には(今でもそうかも)、 大きなデータセンターの方が結局効率が良いということになりました。しかし、それは100%近く稼動している場合でしょう。もし、常に10%しか稼動していないのなら、そうとも言えないかも知れません。では、中規模のデータセンターを組み合わせて、1つで負荷が一杯になったら他にまわすとか、つまりデータセンター間で負荷分散をしたら、それぞれが常に十分稼動とならないでしょうか。
もともと、リソースは全部の客が一度にサービスを求めないので、少なめの設備で十分だということですが、クラウドの場合伸縮性に富むので同じことがいるのでしょうか。まだ、運営データが少なすぎるような気がします。どなたか、納得の行く説明を実際のデータで示してくれませんか。
2010年7月15日木曜日
2010年7月6日火曜日
7月16日のSFでのDatacenterDynamicsのコンファレンス
データセンターダイナミックス社は米国やヨーロッパの各地でデータセンター関連のネタでコンファレンスを開きます。1年以上前にアジアの部分が独立して(アジアの部分はDC Straregiesと名前が変わりました。)、アジアの部分はアジアだけを担当していました。もとの部分はデータセンターダイナミックスの名前を維持しています。1ヵ年はそれぞれのテリトリーに特化していましたが、一年を過ぎてその制限もなくなったので、データセンターダイナミックスはアジアでもコンファレンスを開き初めています。例えば上海。日本はまだやらないようです。もともとのDC Strategiesも東京ではやらないようで、なんか日本の不景気で人が集まらんのでしょうか。。。。。
7月16日はSFでコンファレンスが開かれます。ローカルの人がたくさん出ます。筆者もプレスで参加します。
7月16日はSFでコンファレンスが開かれます。ローカルの人がたくさん出ます。筆者もプレスで参加します。
日本の梅雨
また、さぼりです。ネタがないときはどうするか?こういうしょうむないポストで誤魔化す? それにしても、30数年できるだけ梅雨の時期を避けてましたが、とうとう野暮用でここ1週間来てます。それにしても、梅雨ってこんなに雨が降らずに暑かったでしたっけ。
ところで、サンホゼの市長が最近のシリコンバレー・リーダシップ・グループのエネルギー会議で講演しました。場所はスタンフォード大学です。
ところで、サンホゼの市長が最近のシリコンバレー・リーダシップ・グループのエネルギー会議で講演しました。場所はスタンフォード大学です。
2010年7月3日土曜日
まだ読み終わっていない本のリビュー(1立方マイルのオイル)
まだ読み終わっていない本のリビュー(1立方マイルのオイル、CMO)を書きます。読み終わったらまた書きますが。
1立方マイルのオイルとは1x1マイルの広さで深さが1マイルのプールに満たしたオイルの体積です。現在地球規模のエネルギーの消費が議論されていますが、使う単位が小さいので10の9乗とか12乗とか15乗とかで、感覚的に捉えにくいです。 CMOは何年か前の世界全体で消費するエネルギーと同じでした。それを使うなら、せいぜい2CMOとかで現在のエネルギー消費を表現できます。Kmになおすなら1CMOは約4CKmOとなります。この研究はSRIの3人の博士が共同で行ったものを書き上げたものです。この単位を考えた他、色々なデータを提供しています。
原文ここ。
1立方マイルのオイルとは1x1マイルの広さで深さが1マイルのプールに満たしたオイルの体積です。現在地球規模のエネルギーの消費が議論されていますが、使う単位が小さいので10の9乗とか12乗とか15乗とかで、感覚的に捉えにくいです。 CMOは何年か前の世界全体で消費するエネルギーと同じでした。それを使うなら、せいぜい2CMOとかで現在のエネルギー消費を表現できます。Kmになおすなら1CMOは約4CKmOとなります。この研究はSRIの3人の博士が共同で行ったものを書き上げたものです。この単位を考えた他、色々なデータを提供しています。
原文ここ。
2010年7月2日金曜日
スマートグリッド特化のブログサイト
スマートグリッドの話に特化するネタも増えて来ました。英語の方ではデータセンターやグリーンITと分けてスマートグリッドのブログサイトを作りました。日本語でもやろうかと思いましたが、あまりブログのサイトの数が多くなるので、今までとおりこのサイトでグリーンIT、グリーン・データセンター、クラウド、スマートグリッドをカバーします。ちょっとブログサイトの題目を変更します。
エコ・データセンター、グリーンIT、クラウドおよびスマートグリッドとします。あしからず。
エコ・データセンター、グリーンIT、クラウドおよびスマートグリッドとします。あしからず。
2010年6月27日日曜日
2010年6月24日木曜日
また直流の話
1つの箱で、直流でも交流でも扱えてしかも、電圧も自由自在に変えることができるという話を聞いてデータセンターでの直流の話を思い出して、NTTファシリティズさんの星島GMにお話を聞きました。一時直流の話は非常に高い関心を持たれたものでした。データセンターに導入される電力が交流で、UPSを介するために一旦直流に変換し(変換によるロス)、それからIT機器に提供するためにまた交流に変換し(変換によるロス)、そして機器では交流から直流に変換されます。(変換によるロス)。それでは、データセンターに入った交流を一旦直流にして後は全て直流にすれば(直流を受けるサーバーは存在する)、この変換によるロスが防げます。
星島GM(クリックで拡大)
星島GMによれば、現在日本やヨーロッパではこの方式を受け入れる準備が着々と進行しているようです。例外はアメリカだそうです。IEC等へのロビー活動も行っているとか。また、この分野ではEPRIが熱心で、以前筆者のパネルでパネリストをしてくれたDennis Symanski氏とも意見交換をしているということなので、彼にも会いに行くことにします。
原文ここ。
星島GM(クリックで拡大)
星島GMによれば、現在日本やヨーロッパではこの方式を受け入れる準備が着々と進行しているようです。例外はアメリカだそうです。IEC等へのロビー活動も行っているとか。また、この分野ではEPRIが熱心で、以前筆者のパネルでパネリストをしてくれたDennis Symanski氏とも意見交換をしているということなので、彼にも会いに行くことにします。
原文ここ。
2010年6月22日火曜日
ZigBeeとスマートグリッド
スマートグリッドはICTと電力網の融合だと良く言われます。家庭内の電力消費情報を集計したり、スマートメータを通して、外の世界に送信する通信技術は色々とあります。WiFi、6Lowpan、Homeplugとか。そんななかで、ZigBeeは全世界で4千万個の電気メータに搭載される予定です。スマートメータが家庭と外を繋ぐと考える電力会社(米国)は60%を超えているので、スマートメータに搭載されていることで、かなり競争を有利に進めているといえるかも知れません。
メータにZigBeeを搭載しているメータ会社のItron社のブース。
ZigBeeは360社からなるZigBee Allianceが仕様を決定して、それに基づき各メンバー会社が製品を開発するわけです。メンバーは40%アメリカ、30%ヨーロッパで残りの30%がアジアです。
そのチァーであるBob Heile氏がZigBeeの現状を発表しました。
この後Heile氏をインタビューしました。それは後で。。。
原文ここ。
メータにZigBeeを搭載しているメータ会社のItron社のブース。
ZigBeeは360社からなるZigBee Allianceが仕様を決定して、それに基づき各メンバー会社が製品を開発するわけです。メンバーは40%アメリカ、30%ヨーロッパで残りの30%がアジアです。
そのチァーであるBob Heile氏がZigBeeの現状を発表しました。
この後Heile氏をインタビューしました。それは後で。。。
原文ここ。
2010年6月18日金曜日
Dupont Fabrosの新しいDC(サンタクララ)
2008年10月に建設がストップしていたオフィース近くのDC予定地に新たな動きが。DCビジネスの大手のDupont Fabrosが建設を再開しました。後どのくらいで完成するのかは不明ですが、建設の進捗を報告します。これが完成するとDupont Farbrosにとってはシリコンバレー最初のデータセンターとなります。SC1という名前で呼ばれるようです。(写真はクリックで拡大)
原文ここ。
原文ここ。
電気自動車とsmart grid
電気自動車も日本と同様に人気が高い。しかし、議論はいつも、新しいピークの回避策、バッテリーの技術などで、まだブレークスルーはありません。このパネルではバッテリーをリースするBetter Place(バッテリ交換は交換所に行き、自動的に交換)、GMの研究所、PARCの研究所、と電気自動車プロモーションの組織による議論でした。まずはBetter Placeのビデオを。このビデオの中で東京で行っている実験のビデオがあります。(写真はクリックで拡大)
東京の実験は3分後。
まだ、期待は高いが本格的に広がるにはまだかなり先のようです。
原文ここ。
東京の実験は3分後。
まだ、期待は高いが本格的に広がるにはまだかなり先のようです。
原文ここ。
2010年6月16日水曜日
投資家から見たsmart grid
富士通のsmart gridのシンポージアムでの1つのセッションは投資家から見たsmart gridというものです。3人のVCが参加しました。(写真はクリックで拡大)
左から、GreenTechのWesoff, Foundation Capital のVassallo, Intel CapitalのSmorynskiとNew Cycle CapitalのBeckerの各氏
Vassalloは今スマートメータで有名となっているSliver Spring Networksへも投資しています。色々な話がありましたが、例によってkiller appはなにかという話になり、「電力要求と応答(DR)」とホームネットワークが話題になりました。電力が足らなくなると電力を調達してくるというのが今までの対策でした。今後それが困難になってくるため、主点を変えて要求を抑えるという方向に進んでいます。この分野では既に2つの会社が株式上場を遂げており今後もこの分野は成長するでしょう。
ホームネットワークを通じて家庭の電力消費を把握して電力を節減(経費節減)ということで、たくさんの会社がこの分野に参入しています。果たしてこの分野はビジネスとして可能性があるのか。Intel CapitalのSmorynski氏は家庭での温度調整は全消費の約60%を占めており、ライトも含めてコントロールできるところは限られており、一旦調整すれば毎時間消費量を見る人は稀だろうと予想しました。確かにこの分野は分かりやすいです。送電や変電所などは余程専門家でなければ手が出ません。家庭内というのはなじみもあるし、比較的簡単な技術で参入できます。そのため、この分野には多くの会社が参入しており、競争も激しいです。しかも、将来性があまりないとなるとどうなんでしょうね。Intelはこの分野へは投資しないそうです。
DRは現在コマーシャル(ビル)やインダストリアル(工場など) で実現されています。家庭の電力消費はカリフォルニア州では大体1/3、1/3、1/3となってます。それぞれの家庭の電力消費量は少ないものの、全部で見れば全体の1/3を消費します。DRと結びついたホームネットワークならば可能性はあるとSmorynski氏は付け加えました。
原文ここ。
左から、GreenTechのWesoff, Foundation Capital のVassallo, Intel CapitalのSmorynskiとNew Cycle CapitalのBeckerの各氏
Vassalloは今スマートメータで有名となっているSliver Spring Networksへも投資しています。色々な話がありましたが、例によってkiller appはなにかという話になり、「電力要求と応答(DR)」とホームネットワークが話題になりました。電力が足らなくなると電力を調達してくるというのが今までの対策でした。今後それが困難になってくるため、主点を変えて要求を抑えるという方向に進んでいます。この分野では既に2つの会社が株式上場を遂げており今後もこの分野は成長するでしょう。
ホームネットワークを通じて家庭の電力消費を把握して電力を節減(経費節減)ということで、たくさんの会社がこの分野に参入しています。果たしてこの分野はビジネスとして可能性があるのか。Intel CapitalのSmorynski氏は家庭での温度調整は全消費の約60%を占めており、ライトも含めてコントロールできるところは限られており、一旦調整すれば毎時間消費量を見る人は稀だろうと予想しました。確かにこの分野は分かりやすいです。送電や変電所などは余程専門家でなければ手が出ません。家庭内というのはなじみもあるし、比較的簡単な技術で参入できます。そのため、この分野には多くの会社が参入しており、競争も激しいです。しかも、将来性があまりないとなるとどうなんでしょうね。Intelはこの分野へは投資しないそうです。
DRは現在コマーシャル(ビル)やインダストリアル(工場など) で実現されています。家庭の電力消費はカリフォルニア州では大体1/3、1/3、1/3となってます。それぞれの家庭の電力消費量は少ないものの、全部で見れば全体の1/3を消費します。DRと結びついたホームネットワークならば可能性はあるとSmorynski氏は付け加えました。
原文ここ。
2010年6月12日土曜日
SGIPの最高意思決定会議の議長をインタビューしました。
SGIPはsmart grid interoperability panelの略です。2007年の新しい法律でsmart gridに関する標準をまとめる任を商務省内の国立標準研究所(NIST)を指定しました。NISTはsmart gridが電力、テレコム、ITにまたがる広い範囲の技術や標準を扱うため、stakeholderの22のグループを設定しました。これには例えば、送電、配電、ネットワーキング、電力供給、再生可能エネルギー等が含まれます。筆者は研究と大学のグループに登録しています。
現在SGIPに関わっているのは、600社で1,600人以上が参加しています。これだけの大きな組織を動かすために、22それぞれのグループからリーダーを1人選び更に、3名の特別委員を加えて25名体制で運営されています。この25名からなる最高意思決定機関の一番上の人がJohn McDonald氏です。数週間前のサンタクララで開催されたsmart gridのコンファレンスでMcDonald氏をインタビューしました。(写真はクリックで拡大)
そのインタビューの抜粋です。インタビューの全文はここに。
smart gridは電力、テレコム、ITの最低知識がなければ、25名体制の機関をリードできません。McDonald氏はもともと電力システムの専門家の上テレコムやITにも深い知識をお持ちです。一般的に標準化の会議で出てくる人は強い人格、強烈な思い込みなどを持っていることが多いので、中々ものが決まらないかと思っています。それをまとめるのだから、でかい声と豪腕で全員を圧倒できるような人でないと務まらないのかなあと思っていました。会ってみてあまりにもそのイメージと違うので驚きました。まず、話かた。ソフトで雰囲気は教養に溢れた組織の上にいるという感じ。そりゃそうでしょう。彼はGEのGMでもありますから。
この辺りを聞くと、「もちろん、そういうことはあるが、参加者にできるだけ話をして貰い、議論が出尽くしたところで、合意できるような決定に持って行く。」とのこと。SGIPとGEの他大学でも教え、IEEEでも色々な役員をしているのでとても時間がないでしょうと振ると。「家族はほとんど諦め状態で。」という回答だった。SGIPへの加入は簡単すぎるのではないか、またメンバーシップは米国に限らないのかという問いには、「多くの意見を吸い上げるのが目的なので、今のままで良い」とのこと。
残りは全文を参照してください。 短いビデオもあります。
現在SGIPに関わっているのは、600社で1,600人以上が参加しています。これだけの大きな組織を動かすために、22それぞれのグループからリーダーを1人選び更に、3名の特別委員を加えて25名体制で運営されています。この25名からなる最高意思決定機関の一番上の人がJohn McDonald氏です。数週間前のサンタクララで開催されたsmart gridのコンファレンスでMcDonald氏をインタビューしました。(写真はクリックで拡大)
そのインタビューの抜粋です。インタビューの全文はここに。
smart gridは電力、テレコム、ITの最低知識がなければ、25名体制の機関をリードできません。McDonald氏はもともと電力システムの専門家の上テレコムやITにも深い知識をお持ちです。一般的に標準化の会議で出てくる人は強い人格、強烈な思い込みなどを持っていることが多いので、中々ものが決まらないかと思っています。それをまとめるのだから、でかい声と豪腕で全員を圧倒できるような人でないと務まらないのかなあと思っていました。会ってみてあまりにもそのイメージと違うので驚きました。まず、話かた。ソフトで雰囲気は教養に溢れた組織の上にいるという感じ。そりゃそうでしょう。彼はGEのGMでもありますから。
この辺りを聞くと、「もちろん、そういうことはあるが、参加者にできるだけ話をして貰い、議論が出尽くしたところで、合意できるような決定に持って行く。」とのこと。SGIPとGEの他大学でも教え、IEEEでも色々な役員をしているのでとても時間がないでしょうと振ると。「家族はほとんど諦め状態で。」という回答だった。SGIPへの加入は簡単すぎるのではないか、またメンバーシップは米国に限らないのかという問いには、「多くの意見を吸い上げるのが目的なので、今のままで良い」とのこと。
残りは全文を参照してください。 短いビデオもあります。
2010年6月11日金曜日
富士通さんによるsmart gridシンポジアム
毎年恒例の富士通さんによる技術シンポジアムがあり今年はsmart gridで去年はcoud computingでした。
開会の宣言は富士通アメリカ研究所の社長兼CEOの松本氏によってなされました。
松本氏 (写真はダブルクリックで拡大)
その後はGreentech MediaのEric Wesoff氏による基調講演と続きました。
Eric Wesoff氏 (写真はダブルクリックで拡大)
一日だけのプログラムでしたが盛りだくさんでsmart gridの大部分のサブジェクトを網羅しています。
簡単にまとめますと:
プログラムは以下で。。。。。(ダブルクリックで拡大)
開会の宣言は富士通アメリカ研究所の社長兼CEOの松本氏によってなされました。
松本氏 (写真はダブルクリックで拡大)
その後はGreentech MediaのEric Wesoff氏による基調講演と続きました。
Eric Wesoff氏 (写真はダブルクリックで拡大)
一日だけのプログラムでしたが盛りだくさんでsmart gridの大部分のサブジェクトを網羅しています。
簡単にまとめますと:
- 電力会社からの観点
- Internet of things
- C++とsmart grid (あの昔なつかしいBjarne Stroustrup氏による講演、なんでC++が関係するんでしょうか?)
- smart gridとセキュリティ
- 消費者からの観点
- 電気自動車
- smart gridとそのビジネス(ベンチャーキャピタルによる議論)
プログラムは以下で。。。。。(ダブルクリックで拡大)
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